お盆にご先祖様をお迎えするためのお盆飾り。
2025年(令和7年)のお盆飾りを飾る期間はいつからいつまでなのでしょうか?
今回はお盆飾りをいつ出していつしまうのかについてわかりやすく解説します。
お盆とは?
「お盆」とは仏教の行事で、
「盂蘭盆会(うらぼんえ)」
「盂蘭盆(うらぼん)」
ともいわれています。
奈良時代(710年~794年)から行われており、お盆の時期には、ご先祖様の魂が里帰りをすると考えられているため、家族や親族が集まって、ご先祖様を自宅へお迎えして感謝の念と現世の人々の安寧を祈る行事として定着しています。
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お盆飾りとは?
お盆飾りとは、お盆に帰って来るご先祖様をおもてなしするための飾りのことです。
飾りの種類や飾り方は、宗派や地域によって異なりますが、
一般的に、
「盆提灯」
「ほおずき」
「精霊馬(しょうりょううま)」
などがあり、
「盆棚(ぼんだな)」
に飾ります。
盆棚は、お盆のお供えや飾る棚のことで、「精霊棚(しょうりょうたな)」や「先祖棚(せんぞたな)」と呼ぶこともあり、一般的に仏壇の前に置きます。
盆提灯(ぼんちょうちん)
ご先祖様が家に帰って来るときの目印になります。
一般的にはふたつ一組となっていますが、ひとつでも差し障りはありません。
また、数に決まりありませんが、盆提灯の数が多いほど故人が慕われていたことを表すと考えてたくさんの盆提灯を飾る地域もあります。
天井から吊るすタイプのものや、仏壇の脇に置いて、提灯の中の回転灯が回転して、きれいな絵柄が浮かび上がるものもあります。
ほおずき
提灯と同じく、ご先祖様が家に帰って来るときの目印になります。
お盆の間はご先祖様の魂がほおずきに宿っていると考えられています。
精霊馬(しょうりょううま)
精霊馬(しょうりょうま)は、きゅうりとナスに爪楊枝や割りばしを指して四本足の動物に見立てた物で、ご先祖様の乗り物になります。
きゅうりで作った馬は、ご先祖様が乗って早く帰ってきていただくためのものです。
ナスで作った牛は、ご先祖様が乗ってゆっくり帰っていっていただくためのものです。
夏野菜や果物
旬の野菜や果物をお供えすることで、ご先祖様が喜んでくださいます。
迎え火や送り火はお盆飾り?
ご先祖様をお迎えする時にはご先祖様が迷わないよう目印に「迎え火」を、
送り出す時にはお見送りするために「送り火」をします。
「迎え火」と「送り火」は盆飾りではありません。
地域や宗派によってやり方が異なりますが、一般的にはお墓の前や、玄関の前で行うもので、地域によっては大掛かりな行事として行うこともあり、京都の五山の送り火はとても有名ですね。
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2025年(令和7年)お盆の期間はいつからいつまで?
お盆は8月15日を中心とした期間に行われることが多いのですが、地域によっては7月15日を中心に行うこともあります。
8月も7月も、ご先祖様が滞在する4日間がお盆期間になります。
それぞれのお盆の時期を紹介していきます。
7月がお盆の地域
お盆の期間:2025年(令和7年)7月13日(日)~7月16日(水)
日にち | 日程 |
7月13日(日) | ご先祖様をお迎えする日で「盆の入り」または「盆入り」といいます。 |
7月14日(月) 7月15日(火) |
ご先祖様が家で過ごす日で「中日(ちゅうにち)」といいます。 |
7月16日(水) | ご先祖様を送り出す日で「盆の明け」または「盆明け」といいます。 |
8月がお盆の地域
お盆の期間:2025年(令和7年)8月13日(水)~8月16日(土)
日にち | 日程 |
8月13日(水) | ご先祖様をお迎えする日で「盆の入り」または「盆入り」といいます。 |
8月14日(木) 8月15日(金) |
ご先祖様が家で過ごす日で「中日(ちゅうにち)」といいます。 |
8月16日(土) | ご先祖様を送り出す日で「盆の明け」または「盆明け」といいます。 |
2025年お盆飾りを出す日はいつ?
お盆飾りを飾り出す日は特に決まっていません。
そのため、お盆の月に入ったら飾り始める人もいますが、 一般的にはお盆の前日である12日に飾ります。
ご先祖様をおもてなしするために飾るのがお盆飾りですから、13日にお迎えするまでには準備を終わらせておくようにしましょう。
2025年(令和7年)のお盆飾りを出す日は・・・
7月がお盆の地域は7月12日(土)に飾ります。
8月がお盆の地域は8月12日(火)に飾ります。
2025年お盆飾りを片づける日はいつ?
お盆飾りをいつまでに片付けなければならないという決まりは特にありませんが、 ご先祖様を送り出した翌日の17日に片付けるのが一般的です。
地域やご家庭によっては、 16日にご先祖様を送り出した後、その日のうちに片付けることもあります。
2025年(令和7年)のお盆飾りを片づける日は・・・
7月がお盆の地域は7月16日(水)または17日(木)に片づけをします。
8月がお盆の地域は8月16日(土)または17日(日)に片づけをします。
お盆飾りの片付け方・処分方法は?
盆棚や提灯など、翌年も使うものは保管しておきますが、精霊馬やほおずきなどはお盆が終わったら処分します。
昔は川に流したり、自宅の庭で燃やしたり土に埋めたりしていましたが、現代ではそれは難しいことですよね。
処分する方法はいくつかあります。
食べられるものは食べる
夏野菜や果物、お菓子など、お供えした食べ物は、片付けたあとに家族で食べることも供養になります。
食べられるものは食べ、傷んだりして食べられないものはほかのものと一緒に処分しましょう。
お寺でお焚き上げをしてもらう
お世話になっているお寺や、近所のお寺でお焚き上げ(供養のために燃やすこと・火にかざすこと)をしてもらいます。
一般のゴミとして処分する
塩をふってお清めをし、半紙などの白い紙で包んでからゴミとして出します。
自治体によってゴミの分別が異なりますので、確認してください。
庭に埋める
精霊馬に使ったナスときゅうり、ほおずき、お供えの夏野菜や果物など、土に還るものはご自宅の庭に埋めて処分することができます。
処分する方法は、地域やご家庭によってさまざまな考え方がありますが、無理のない範囲でできる方法を選びましょう。
ご先祖様をおもてなしするためのお盆飾りですから、飾るときや片付けるときには、ご先祖様のことを想いながら、感謝の気持ちを込めて行うと、ご先祖様はきっと喜んでくださるでしょう。
一年に一度のことですから、どのように飾るのかうっかり忘れてしまうこともあるかもしれません。
そのような時は、お世話になっているお寺に相談してみると良いですよ!
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