年齢を書く時に「15才」と書きますか?それとも「15歳」と書きますか?
どちらもよく見かける漢字で、同じ意味として使っている人が多いと思いますが、なにか違いがあるのでしょうか?
また、正しい使い方があるのでしょうか?
今回は「才」と「歳」の違いや使い分けについてわかりやすく解説します。
「才」とは?
「才」の読み方は「さい」で、生まれつき持っている能力や性能、働きのことです。
「歳」とは?
「歳」の読み方は「さい」「とし」で、年齢や年月、時の単位のことです。
「才」と「歳」の違いと使い分けは?
「才」という漢字は、
「才能(さいのう・生まれつきの能力)」
「才気(さいき・優れた頭の働き)」
「天才(てんさい・生まれつき備わった優れた能力)」
という使い方をするもので、年齢という意味はありません。
そのため、「15才」のように年齢を表す時に用いるのは俗用だといわれており、年齢を表す時には「歳」を用いるのが正しい使い方です。
しかし、「歳」は画数が多く書きづらいため、「才」という漢字を代用しているのです。
なぜ「才」が「歳」の代用となったのか、いつごろから代用として使われているのか定かではありませんが、「さい」と読むことから代用されるようになったと考えられています。
代用として定着していることもあり「15才」のように才を使っても間違いではありません。
間違いではないのですが、「15歳」と歳を使った方が無難です。
学校教育では、小学校で「才」という漢字を習い、教科書の中でも「15才」と表現されます。
そして、中学校で「歳」という漢字を習い、「15歳」と表現されるようになります。
そのため、小学生までは「15才」と書いても良いですが、中学生以上になれば「15歳」と書くほうが無難のようです。
「才」と「歳」どっちを使えばいい?
「才」は画数が多く難しい「歳」という漢字を書く手間を省くために使います。
そのため、親しい人への手紙や年賀状、喪中はがきなど、私的なものは「才」でも問題はありません。
しかし、目上の人への手紙や、公文書や履歴書など正式な文書を書くときは手間を省く「才」ではなく、正しい漢字である「歳」を使いましょう。
「才」と「歳」の違いと使い分けがわかりましたね。
「才」は「歳」の略語だという意見もありますが、漢字の成り立ちがそれぞれ異なるので、略語ではないそうです。
「歳」は画数が多く難しい漢字なので、書く手間を省くために、同じ発音をする「才」を代用として使うのですから、私的な文章以外で「才」を使ったら「手間を省きたかったのかな?」と思われてしまうかもしれません。
私的なもの以外は、手間を省かず「歳」と書たほうがいいですね。
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