
「僧侶」「住職」「和尚」「お坊さん」といろいろな呼び方があります。
どの呼び方も、お寺で修行やお勤めをしたり、お葬式などで読経をしているイメージがあるのですが、それぞれの呼び方にはどのような意味があり、どのように違うのでしょうか?
今回は「僧侶」「住職」「和尚」「お坊さん」の意味と違いについて解説します。
「僧侶」の意味とは?
読み方は「そうりょ」です。
「僧侶」とは、「出家(しゅっけ)」して仏教の戒律を守り修行をしている人のことです。
仏教の修行のために出家した人は、すべて僧侶といえます。
「出家」とは、修行に専念するために一般的な家庭生活をすべて捨て、修行に没頭することです。
出家の対義語は、「在家(ざいけ)」で、結婚して家庭を持ち一般社会で生活しながら仏教の修行を続けることです。
在家の僧侶のことを「在家僧侶(ざいけそうりょ)」といいます。
僧侶は、五戒など宗派によりさまざまな戒律を守らなければなりません。
五戒
「五戒(ごかい)」は仏教の基本戒律で、僧侶だけでなく在家の人たちも日々の生活で守るものです。
| 五戒 | 意味 |
| 不殺生戒 (ふせっしょうかい) |
人に限らず命あるものをみだりに殺してはならない |
| 不偸盗戒 (ふちゅうとうかい) |
盗みをしてはならない |
| 不邪淫戒 (ふじゃいんかい) |
淫らなこと、不倫や浮気などをしてはならない |
| 不妄語戒 (ふもうごかい) |
嘘をついてはならない |
| 不飲酒戒 (ふいんしゅかい) |
飲酒をしてはならない |
「住職」の意味とは?
読み方は「じゅうしょく」で、住持職(じゅうじしょく)の略です。
お寺を守り、原則として住み込みで運営や管理を行う僧侶のことで、お寺の代表者です。
ひとつの寺院に住職はひとりだけで、次に地位の高い僧侶を「副住職」と呼びます。
「和尚」の意味とは?
読み方は宗派によって異なります。
浄土宗・臨済宗などは「和尚(おしょう)」
真言宗・法相宗などは「和尚(わじょう)」
天台宗・華厳宗などは「和尚(かしょう)」
です。
また、浄土真宗などは「和尚」ではなく「和上(わじょう)」となります。
和尚とは、宗教上の位のことで「師匠や先生」を意味し、人々に教えを説く僧侶の尊称です。
一般的に、お寺で最も地位が高い僧侶を指し「住職」と同義ですが、和尚が住み込みでない場合は、住み込みの僧侶の中で最も地位の高い人が「住職」になることもあります。
「お坊さん」の意味とは?
読み方は「おぼうさん」です。
お坊さんは僧侶全般を指し、親しみを込めた呼び方です。
「僧侶」「住職」「和尚」「お坊さん」の違いとは?
この中で、職業を表すのは「住職」だけです。
「僧侶」「和尚」「お坊さん」は、仏教上の地位などを考慮した呼び方です。
「僧侶」は、出家して仏教の修行をしている人全般を指すので「住職」と「和尚」は「僧侶」でもあるわけですね。
そして、「僧侶」のことを親しみを込めて「お坊さん」と呼びます。
「住職」は、お寺の代表者であり、そのお寺にはひとりしかいませんから、一般企業でいう「社長」のような役職の僧侶のことです。
「和尚」は、一般的には「住職」と同じと考えて良いのですが、住み込みでない場合は別に住職がいることもあります。
宗派によって呼び方が異なりますので、ご自身の宗派ではどう呼ぶのか確認しておくと良いですね。

呼び方がいろいろあって、複数の僧侶がいるお寺では特に迷ってしまうこともあるかもしれません。
「この人が一番地位が高そうだ」と思い込んで「ご住職!」と呼びかけたのに、間違えてしまっては失礼ですよね。
そのような時は素直に「どのようにお呼びしたらよろしいですか?」と尋ねてみましょう。
日々修行をなさっている僧侶たちは、そんなことで怒ったり困ったりしませんので、優しく教えてくださいますよ。
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