鳥居の意味と起源、歴史とは?色・種類・形状・数・大きさ・材質の違いと意味

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神社仏閣を訪れると、入り口に鳥居が建っています。

朱色の鳥居、石で作られた白っぽい鳥居、見慣れない形をした鳥居などなど、鳥居の形状や色、数、大きさは、神社仏閣によってさまざまですが、どういう意味があるのでしょうか?

今回は、鳥居の意味と起源、歴史など、鳥居について解説します。

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目次

鳥居の意味とは?

読み方は「とりい」です。

鳥居は、神仏の世界と人間の世界の結界の意味があり、多くの神社仏閣で用いられています。

結界の意味がありますので、鳥居をくぐるということは神の領域に入ることを意味します。

鳥居をくぐることで心身を清める意味もあります。

また、帰りに鳥居をくぐることは、神の世界から人間の世界へ帰ることを意味します。

 

鳥居の起源とは?

鳥居の起源は諸説あり、はっきりしたことはわかっていません。

有名なのは、古事記が起源という説です。

古事記が起源という説

古事記(こじき・712年)には、以下のような天岩戸(あまのいわと)伝説があります。

天照大御神(あまてらすおおみかみ)には、須佐之男命(すさのおのみこと)という弟がいます。

天照大御神と須佐之男命

天照大御神と須佐之男命

須佐之男命は暴れん坊であまりにひどいいたずらをするので、それを嘆いた天照大御神は天岩戸という洞窟に隠れてしまいました。

太陽の象徴である天照大御神が天岩戸に隠れたことで世界は真っ暗になってしまいました。

困ったほかの神様たちは相談をし、天岩戸の入り口にあった宿木(やどりぎ)に鳥を乗せて鳴かせたり、天岩戸の前でお祭り騒ぎをして天照大御神を誘い出すことにしました。

騒ぎを不思議に思った天照大御神が天岩戸から出てきたことで、世界に光が戻ったといわれています。

この伝説の「天岩戸の入り口にあった宿木に鳥を乗せて鳴かせる」という場面から、

宿木に鳥を乗せた
=鳥が居る
=鳥居

になったというのがこの説です。

天岩戸伝説以降、神前に鳥の止まり木を作るようになり、その止まり木がいつしか鳥居になったといわれています。

 

この説以外にも「形が似ている」「言葉が似ている」という理由で鳥居の起源かもしれないといわれているものがありますのでご紹介します。

文献などに残っているわけではなく、日本の鳥居との関係性が証明されているものではないので、仮説であり、歴史のロマンとして広まっている説です。

 

インドのトラーナが起源という説

 インドの仏教寺院やヒンドゥー教寺院にある門を「トーラナ」または「トラナ」といい、鳥居ととてもよく似ています。

日本に仏教が伝来した際に鳥居も伝わったという説があります。

 

古代イスラエルのユダヤ教が起源という説

「トリイ」という発音は、ヘブライ語のアラム方言で「門」を意味します。

また、古代イスラエルの建物の玄関口は、鳥居とそっくりの形をしているそうです。

 

中国の華表や牌楼が起源という説

牌楼

牌楼

中国の「華表(かひょう)」や「牌楼(ぱいろう)」が日本に伝わり鳥居になったという説があります。

華表は、宮殿や橋のたもとなどに建てられる2本の石柱で、形が鳥居に似ています。

牌楼は、中国の伝統的な門のことです。

華表と牌楼は、中国の伝統的な建築様式のひとつです。

 

朝鮮の紅箭門が起源という説

朝鮮で聖域の入り口に設ける「紅箭門(こうぜんもん・こうせんもん)」が起源という説があります。

紅箭門は、2本の柱に横木を渡した形をしており鳥居によく似ています。

江戸時代(1603年~1868年)になると神仏分離(しんぶつぶんり・神と仏は別々に祀ること)によって、神社とお寺が区別されるようになり、明治時代(1868年~1912年)に明治政府が出した神仏判然令によって神仏習合が禁止されました。

 

鳥居の歴史とは?

鳥居の最古の記録は、「皇太神宮儀式帳(こうたいじんぐうしきちょう・804年)という書物に「於上不葦御門(うへふかずのみかど)」という呼び方で登場しています。

於上不葦御門とは、神社の建物のひとつで、屋根のない門を意味します。

このことから、現在の鳥居の形は奈良時代(710年~794年)には神社の門の一種として存在していたのではないかと考えられています。

妙厳寺の鳥居

妙厳寺の鳥居

もともと日本は神道の国でしたが、552年の仏教の伝来により、神仏習合(しんぶつしゅうごう)によって神と仏を同じ場所で祀られるようになり、神社の境内に寺院が建てられたり、その逆に寺院のそばに神社が建てられたりするようになりました。

その結果、お寺にも鳥居が建てられるようになりました。

しかし、江戸時代(1603年~1868年)になると神仏分離(しんぶつぶんり・神と仏は別々に祀ること)の思想が生まれ、神社とお寺が区別されるようになり、明治元年(1868年)に明治政府が神仏分離令(神仏判然令)を発令しました。

神仏分離令によって神仏習合が禁止され、それまで神社にあった仏教的要素が排除され、神道と仏教を明確に区別されました。

現在は、鳥居があるのは基本的には神社ですが、神仏習合のころの名残で、妙厳寺(愛知県・通称豊川稲荷)、金峯山寺(奈良県)、高尾山薬王院(東京都)などのように鳥居があるお寺もあります。

関連:「神道」と「仏教」を簡単に説明!その関係と違いと共通点とは?

関連:【日本の神様10選!】日本の有名な神様 人気ランキング!

鳥居のくぐり方

鳥居の真ん中は「神様が通る道」といわれており、私たちが真ん中を通ることは「神様の通り道を塞ぐこと」になってしまいます。

そのため、神社仏閣を訪れて鳥居をくぐるときには、私たちは真ん中を通ることは遠慮して左右どちらかに寄って行くようにします。

また、鳥居は結界の意味があるため、鳥居をくぐればそこは神仏の世界になりますので、鳥居をくぐる際には一歩手前で立ち止まり、一礼してから鳥居をくぐります。

神社仏閣に入る時だけではなく、出る時も鳥居で一礼をしますし、複数の鳥居をくぐっていく際はその都度一礼をします。

誰かの家にお邪魔する時に玄関で「おじゃまします」や「おじゃましました」と挨拶をするように「鳥居は玄関」と考えるとわかりやすいかもしれません。

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鳥居の色・材質の違いと意味

鳥居の色は、主に朱(しゅ)と白(白木)です。

朱は赤という場合もあります。

朱の原材料は水銀で、昔から木材の防腐剤として使われてきました。

もともと鳥居は「神聖なもの」という意味のある白木が主流でしたが、神仏習合によって白木の鳥居が朱色に変えられていきました。

朱色は、仏教で魔除けの色として考えられていたからです。

そのため、江戸時代に神仏分離の考えが生まれると、朱色に塗った鳥居を、白く塗りなおすこともあったそうです。

他にも、青銅製の鳥居のように素材の色をそのまま残している鳥居や、青い鳥居、黒い鳥居などもあります。

鳥居は、石や木が主な材質ですが、どういう材質の物を選ぶのか特に決まりはなく、その土地で準備することができる材質を選んでいるようです。

 

鳥居の種類・形状の違いと意味

鳥居の形状の種類はとても多く、主に「神明系(しんめいけい)」「明神系(みょうじんけい)」の二種類に分類されます。

 

神明系

「神明」とは、天照大御神を指す言葉で、基本的に天照大御神をお祀りしている神社が神明系の鳥居です。

全体的に直線的で、柱は円柱で、地面に対して垂直に立てられています。

笠木(かさぎ)の下に島木(しまぎ)がありません。

貫(ぬき)は角材で柱の外には貫通させません。

 

明神系

「明神」とは、神様全般を指す言葉で、基本的に天照大御神以外の神様をお祀りしている神社の鳥居で、神社全体で9割ほどが明神系の鳥居だそうです。

笠木や島木が反っていて、柱は台石(だいいし)の上に立っています。

貫は柱を貫通し、中央に額束(がくそく)を乗せ、切り口は垂直です。

 

横に脇鳥居が付属する「三ツ鳥居(みつとりい)または三輪鳥居(みわとりい)」や、柱に袖柱が付属する「両部鳥居(りょうぶとりい)」も明神系に属します。

三ツ鳥居(秩父 三峯神社)

 

両部鳥居(厳島神社大鳥居)

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鳥居の数

鳥居の数え方の単位は「基(き)」で、「一基」「二基」「三基」・・・となります。

鳥居は、神仏の世界と人間の世界の結界の意味がありますので、神社の入り口に鳥居があることがほとんどです。

しかし、鳥居の数が多くて有名な伏見稲荷大社(京都府)のように、願い事が叶ったときや願い事を叶えてもらうために奉納したり、会社の設立記念などさまざまな理由で鳥居が奉納されるため、数えきれないほど多くの鳥居があることがあります。

伏見稲荷千本鳥居

鳥居の数が多い神社としては、

  • 伏見稲荷大社(京都府)
  • 根津神社(東京都)
  • 高山稲荷神社(青森県)
  • 福徳稲荷神社(山口県)
  • 元乃隅神社(山口県)
  • 祐徳稲荷神社(佐賀県)

などが有名です。

 

関連:伏見稲荷大社の鳥居の数は?歴史や意味とは?お値段はいくら?

 

鳥居の大きさ

日本最大の鳥居は、熊野本宮大社(和歌山県)にある鉄筋コンクリート製の鳥居で、高さ33.9m、幅42mあります。

熊野本宮大社

熊野本宮大社の鳥居は日本で一番大きいのですが、木造の鳥居だと以下のふたつが日本最大となります。

 

木造で「幅」が日本最大の鳥居は、明治神宮(東京都)にある大鳥居で、高さ12m、幅17.1mあります。

明治神宮大鳥居

 

同じく木造で「高さ」が日本最大の鳥居は、厳島神社(広島県)にある大鳥居で、高さ16.6m、幅10.9mあります。

厳島神社大鳥居

日本最大の基準が明確ではありませんので、木造だけを見れば、高さで日本最大は厳島神社、幅で日本最大は明治神宮ということになりますね。

 

湖や海に浮かぶ鳥居

湖や海に浮かぶ鳥居がある神社は日本各地にありますが、神社によって理由が異なります。

たとえば、厳島神社(広島県)の場合、厳島という島そのものが神として信仰されていたため、海に鳥居を建てて船で鳥居をくぐることで神仏の世界と人間の世界の境としていたそうです。

また、白鬚神社(滋賀県)は琵琶湖に鳥居がありますが、もともと陸地に建てられていた鳥居が、琵琶湖の水位があがったために湖に浮かぶ鳥居になったといわれています。

白鬚神社湖中大鳥居

白鬚神社湖中大鳥居

箱根神社(神奈川県)は芦ノ湖に鳥居がありますが、この鳥居は昭和27年(1952年)に上皇陛下(じょうこうへいか・当時18歳でした)の立太子の礼(りったいしのれい)と、アメリカ合衆国をはじめとする連合国とのサンフランシスコ講和条約締結を記念して建てられたものです。

立太子の礼とは、次の皇位を継ぐ皇太子であるということを内外に宣言する儀式です。

箱根神社鳥居

湖に浮かぶ鳥居としては

  • 箱根神社(神奈川県)
  • 白鬚神社(滋賀県)

などが有名です。

 

また、海に浮かぶ鳥居としては

  • 厳島神社(広島県)
  • 桜井二見ヶ浦(福岡県)
  • 大洗磯前神社(茨城県)
  • 大魚神社(佐賀県)

などが有名です。

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喪中や忌中のときは鳥居をくぐっていいの?

喪中(もちゅう)の場合は鳥居をくぐってはいけないとよく言われますが、くぐっても特に問題ありません。

喪中とは喪に服す期間のことで、故人の冥福を祈り、身を慎むことをいい、お祝い事や遊ぶことを控えて生活することです。

喪に服す期間は宗教や宗派によって異なりますが1年間とするのが一般的です。

 

しかし、忌中(きちゅう)の場合は神社への参拝を控えるべきといわれています。

忌中は神道の「死は穢れである」という考え方からきているといわれており、身近な人が亡くなると穢れが自分自身につくので、ほかの人へ穢れが移るのを避けるために外出を避け、お祝い事を控えたり、神社への参拝を控えたりします。

忌中の期間は故人との関係によって異なります。

故人との関係 忌中の期間
父母、配偶者 50日間
祖父母 30日間
兄弟姉妹、子ども、叔父叔母 20日間
10日間
そのほかの親族 1日~3日間

 

鳥居は英語で何ていうの?

鳥居は英語でもそのまま「Torii」といいます。

しかし、これだけで鳥居がどういうものか伝わらない場合は「Torii gate」といいます。

「gate」はゲート・出入り口のことなので、英語圏の人にも伝わるそうです。

いかがでしたでしょうか?

鳥居はすべて同じ形ではないのですね。

今まで訪れた神社仏閣の鳥居を思い出してみると、朱色の鳥居や石でできた鳥居、一番上がまっすぐなもの、反っているものなど様々な形ものがあったことに気づきませんでしたか?

今後、神社仏閣を参拝・参詣する時には、鳥居の形状などにも注目してみると面白いかもしれませんね。

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