12月 冬の行事

歳の市(年の市)・羽子板市の意味や由来とは?2023年東京の開催情報

 

12月に入ると新しい年を迎えるお正月の準備で忙しくなりますね。

そんなとき「歳の市(としのいち)」「羽子板市(はごいたいち)」が開かれるという情報を耳にすることがあるかもしれません。

年末の忙しい時期に開かれる「歳の市」「羽子板市」とは、どういうものなのでしょうか?

東京の開催情報についても調べてみたいと思います。

 

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歳の市とは?

歳の市は、年末にお正月用品や縁起物などを売る市のことです。

主に、お正月に必要な飾りや、海産物、乾物、餅などを売ることを目的としており、バザーのようなものと考えるとわかりやすいと思います。

 

「市」は神社仏閣の前で定期的に行われていましたが、歳の暮れに行われる市にはお正月の準備のために人が大勢訪れるようになり、定期的な市とは別に「歳の市」と呼ぶようになったそうです。

現在は「晦日市(みそかいち)」「十日市(とおかまち)」などと名前のつけられた市もありますが、いずれもお正月用品や縁起物を売る「歳の市」です。

 

酉の市(とりのいち)というものもありますが、これは歳の市が枝分かれしたものといわれています。

 

関連:【2023年】酉の市とは?熊手の値段の相場は?飾り方や処分について

 

 


 

歳の市のはじまりは、江戸時代(1603年~1868年)初期の浅草だといわれています。

江戸時代の中期ごろまでは歳の市は浅草に限られていましたが、次第に江戸の各地へ広がります。

明治時代(1868年~1912年)以降は、通常の商店でお正月用品を購入するようになり、歳の市は次第にすたれていき、江戸の各地で開かれていた歳の市は数が減り、歳の市のはじまりといわれている浅草では、羽子板市に重点が移り現在も続いています。

 

羽子板市とは?

 

歳の市がはじまったころは、浅草でもお正月用品が中心に売られていました。

そのうち羽根つき用の羽子板も売られるようになります。

羽子板に人気の歌舞伎役者の舞台姿が似顔絵として貼り付けられるようになると江戸の女性たちはひいきの役者の羽子板を競うように買い求めたそうです。

羽子板の羽根には女児が健やかに育つよう願いが込められ、女児の出産には羽子板を贈る習わしがありました。

女児の健やかな成長を願う羽子板と、女性たちが心をときめかせて買い求めた羽子板は、華やかで人目をひくようになり、歳の市には欠かせないものとなったようです。

 

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歳の市(年の市)・羽子板市 東京の開催情報

浅草寺

毎年12月17日~19日の3日間、浅草寺の境内で行われます。

時間は9時~21時ごろ。

東京都台東区浅草2-3-1
TEL 03-3842-0181

外部リンク:浅草寺 歳の市・納めの観音(羽子板市)

 

 

大國魂神社

毎年12月31日、10時~18時。

東京都府中市宮町3-1
TEL 042-362-2130

外部リンク:大國魂神社 晦日市

 

 

高幡不動尊金剛寺

毎年12月28日

東京都日野市高幡733
TEL 042-591-003

外部リンク:高幡不動尊金剛寺 歳の市

 

 

薬研掘不動尊

毎年12月26日~28日

東京都中央区東日本橋2-6-8
TEL 03-3866-6220

外部リンク:薬研掘不動尊 納めの歳の市

 

 

 

歳の市とは、新しい年を迎える準備には欠かせない行事だったことがわかりましたね。

特に、浅草寺の羽子板市は、当時の女性たちには心ときめくイベントだったようです。

現在のように写真や動画がない時代です。

羽子板に貼られた歌舞伎役者の絵を眺めるだけで、幸せな気持ちになっていたのかもしれませんね。

今回ご紹介した東京の神社やお寺で開催される以外にも、日本各地の神社やお寺、商店街などでも歳の市は開催されていますので、お正月に必要なものを買いに訪れてみてはいかがでしょうか?

 

関連:羽子板を初正月に贈る意味とは?羽根つきはなぜ顔に墨を塗る?

 

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