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月待ちの意味とは?月待信仰・月待ち講とは?月待塔って何?

      2017/08/25


 

日本には、古くから続く民間信仰がたくさんありますね。

民間信仰は、日々の生活の中で生まれたものです。

「トイレの神様」や「トイレには神様がいる」と聞いたことはないでしょうか?これも民間信仰のひとつで、トイレには「厠神(かわやのかみ)」がいらっしゃるということで、妊婦さんが掃除をするとキレイな子どもが生まれるとか、お産が軽く済むと言われていました。

「月待ち」も、民間信仰のひとつなのですが、どういうものかご存知ですか?

今回は、月待ちについていろいろ調べてみたいと思います。

 

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月待ちの意味とは?

読み方は「つきまち」です。

特定の月齢(げつれい)の日に仲間が集まり、飲食をともにしながら月が出るのを待つ、経などを唱えて月を拝み、悪霊を追い払う行事です。

 


 

月齢は、新月を起点にしています。

新月を月齢0とし、月齢15でほぼ満月となります。

旧暦では、新月を毎月1日としており、満月が毎月15日になります。

(月の満ち欠けは15日に必ず満月になるわけではありませんので、場合によっては14日や16日が満月になるなど、多少前後します。)

旧暦の15日の夜を十五夜、13日の夜を十三夜、23日の夜を二十三夜と呼びます。

月待ちは江戸時代(1603年~1868年)中期から後期にかけて多く行われていたそうです。

月待ち十三夜、十五夜、十七夜、十九夜、二十三夜、二十六夜などに行われ、毎月行う地域もあれば、1月、5月、9月、11月などに行う地域もあります。


月待信仰・月待ち講とは?

月待ち信仰は、月の満ち欠けへの畏れから生まれたという説があります。

月の満ち欠けによって見える月が仏様に見えたり、月が三つに見えたりしたという伝承も残っています。

月待ち講(こう)の「講」は、宗教行事を行う結社のことです。

また、行事や会合のことも「講」といいます。

「月待ち講」は、「月待ち信仰の仲間の集まり」というとわかりやすいですね。

月待ち講は、集まる人によって行事の内容が異なったようです。

高齢者が集まる時は念仏などを唱え、女性たちが集まるときは安産祈願や話し合の場になり、若い男性たちが集まるときは飲み会のようになり、子どもたちが参加するときはお菓子を出したりしたそうです。

月待ち信仰は次第に娯楽としての要素もありながら、多くの人が信仰するようになっていきました。

 

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月待塔って何?

読み方は「つきまちとう」です。

月待塔は、月待ち講(月待ち信仰の仲間たち)が、記念として建てた石塔のことで、月待信仰塔ともいいます。

月待ち信仰は二十三夜が最も盛んで、「二十三夜塔」「三夜待」「三夜供養」などの文字を刻んだ塔は全国で多く見られます。

 

月待塔は、以下の種類があります。

月待塔は文字のほかにも仏様のお姿が彫られた塔もあります。

月と仏様を結び付けて信仰していたようです。

また、日本神話に出てくる月読(ツクヨミ)の名を彫ったものもありました。ツクヨミは月の神と言われています。

 
●十三夜塔

旧暦9月13日の十三夜に行う月待ちの記念として建てられた塔。

文字のほかに、虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)が彫られた塔もある。

 
●十五夜塔

旧暦8月15日の十五夜に行う月待ちの記念として建てられた塔。

文字のほかに、大日如来(だいにちにょらい)、観音菩薩(かんのんぼさつ)などが彫られた塔もある。

 
●十六夜塔

旧暦16日の月待ちの記念として建てられた塔。

栃木県、茨城県、群馬県などで月待ちが行われた。

文字のほかに、阿弥陀如来(あみだにょらい)、地蔵菩薩(じぞうぼさつ)などが彫られた塔もある。

 
●十七夜塔

旧暦17日または旧暦8月17日の十七夜に行う月待ちの記念として建てられた塔。

茨城県、千葉県、新潟県、岐阜県、静岡県、愛知県、兵庫県、山口県、愛媛県、福岡県、佐賀県、鹿児島県などで月待ちが行われた。

文字のほかに、如意輪観音(にょいりんかんのん)が彫られた塔もある。

 
●十八夜塔

旧暦1月、5月、9月、11月の18日に行う月待の記念として建てられた塔。

東北地方で月待ちが行われた。

文字のほかに、如意輪観音が彫られた塔もある。

 
●十九夜塔

旧暦19日に行う月待ちの記念として建てられた塔。

十九夜講は女性が多かったそうで、安産祈願を行っていた。

文字のほかに、如意輪観音が彫られた塔もある。

 
●二十夜塔

旧暦20日の月待ちの記念として建てられた塔。

文字のほかに、聖観音(しょうかんのん)、如意輪観音などが彫られた塔もある。

 
●二十一夜塔

旧暦21日の月待ちの記念として建てられた塔。

文字のほかに、如意輪観音が彫られた塔もある。

 
●二十二夜塔

旧暦22日の月待ちの記念として建てられた塔。

文字のほかに、如意輪観音(にょいりんかんのん)が彫られた塔もある。

 
●二十三夜塔

旧暦23日の月待ちの記念として建てられた塔。

ほかの月待塔は地域によっては無いこともあるが、二十三夜塔は全国各地にある。

文字のほかに、勢至菩薩(せいしぼさつ)が彫られた塔もある。

 
●二十六夜塔

旧暦26日の月待ちの記念として建てられた塔。

文字のほかに、愛染明王(あいぜんみょうおう)が彫られた塔もある。

 

 

月待ちがどういうものかわかりましたか?

現在は、月の満ち欠けがなぜ起こるのか、月の見え方がどうなるのかなど、科学の力によって解明されていますが、昔は月の満ち欠けは不思議な出来事だったのかもしれません。

そこに神秘的なものを感じたご先祖さまたちは、月と神様を結びつけて信仰したのかもしれませんね。

 

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