「山の日」は新しい祝日ですが、いつから始まったのか覚えていますか?
なぜ8月11日になったのでしょうか?
また、なぜできたのかその制定理由をご存知でしょうか?
「山の日」の由来や、今年のイベントをご紹介します!
2025年山の日はいつ?
山の日は毎年8月11日です。
2025年は8月11日(月)です。
「山の日」の由来とは?
「山の日」は、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨として、平成26年(2014年)に制定されました。
施行されたのは、平成28年(2016年)1月1日で、その年の8月11日が最初の「山の日」ということになります。
「山の日を制定しよう」という話が出たのは、昭和36年(1961年)が最初だといわれています。
「日本全土に山があるのに『山の日』がない。山を愛し安全登山を目指す」という目的で「山の日」制定の話が出たのですが具体的な活動内容などは不明で、制定には至っていません。
その後、「山の日」と関連した記念日として、平成4年(1992年)に一般社団法人日本アルパイン・ガイド協会の呼びかけにより、10月3日が「登山の日」に制定されました。
10月3日という日付は、日本山岳会が明治38年(1905年)10月に発足したことと「10=と 3=ざん」の語呂合わせです。
現在も「登山の日」は残っていますが、国民に広く定着しませんでした。
「山の日」制定のきっかけとなったのは平成14年(2002年)で、この年は国連総会が定めた「国際山岳年」でした。
日本でもさまざまなイベントが開催され、静岡県富士宮市で開催された「富士山エコ・フォーラム」には1200人もの人が集まり、そこで「山の日」の制定が呼びかけられました。
そして、平成21年(2009年)に、日本山岳会が「山の日制定プロジェクト」を立ち上げ、「山の日」制定の取り組みが本格的に始まり、平成22年(2010年)に5つの山岳団体による「山の日制定協議会」が発足しました。
その後、平成24年(2012年)6月に「国際山岳年プラス10シンポジウム、みんなで山を考えよう」というイベントが開催され、そこで「山の日」の制定が強くアピールされたことによって、平成26年(2014年)に「山の日」が制定されたのです。
「山の日」を設定するように要望が動き出だしたきっかけとなったのは、やはり『海の日』の設定でしょう。
「海の日」ができるまでの祝日を挙げてみましょう。
『成人の日』
『建国記念の日』
『春分の日』
『昭和の日』
『憲法記念日』
『こどもの日』
『敬老の日』
『秋分の日』
『体育の日』
『文化の日』
『勤労感謝の日』
『天皇誕生日』
の12日でした。
どの祝日をみても、イベント的な要素は無く、その節目をお祝いするというだけのものでした。
そこで、もともと「海の記念日」として制定されていた7月20日を祝日とすることで、「海の恩恵に感謝する日」にしようという機運が高まり、「海の日」は平成7年(1995年)に制定されたのです。
時期的にも夏休みに入った直後ということもあり、各種のイベントが催され、祝日として設定した意義が十分に活かされている祝日となっています。
関連:【2025年】海の日の意味と由来とは?いつから祝日になった?変わった理由
「海の恩恵に感謝する日」として祝日ができたのなら、当然、「山の恩恵に感謝する日」を祝日とすべきだ!という意見が出てきますよね。
ただ、全国的に統一され、広く知られた「山の記念日」のような日がなかったため、日にちを決定するのに紆余曲折を経てやっと施行されることになったのです。
「山の日」はなぜ8月11日なの?
「山の日」は8月11日ですが、どうしてこの日になったのでしょうか?
「山の日」を制定するために話し合いが行われている中で、
「6月上旬」
「海の日の翌日」
「お盆前」
「どこかの日曜日」
という案が出されていたそうです。
そして、夏山シーズンであり、お盆休み(8月13日~16日)との連携が取れるということで、当初は8月12日に設定しようとしました。
関連:【2025年】お盆休みの期間はいつからいつまで?役所・銀行・郵便局・病院
ところが8月12日は、昭和60年(1985年)に、日航機が群馬県の御巣鷹山に墜落した日航機墜落事故が起きた日で、今でも毎年この日に慰霊祭が行われています。
そのため、「この日を祝日にするのには違和感がある・ふさわしくない」ということで、その前日の8月11日に決定されたそうです。
ハッピーマンデー制度の対象にならないの?
「山の日はハッピーマンデー制度の対象にならないの?」という疑問を抱く人も多くいるようです。
そもそもハッピーマンデー制度というのは「国民の祝日の一部を特定の週の月曜日に移動させる法改正」のことです。
将来的にはハッピーマンデー制度を適用させる可能性もある・・・といわれていますが、お盆休みとの兼ね合いや、日航機墜落事故の日の8月12日に重なる可能性を考えると難しいのではないか?と言われています。
関連:「祝日」「休日」「 振替休日」「国民の休日」「ハッピーマンデー」の違いと意味とは?
2025年の山の日イベント情報
2025年の山の日のイベントは以下のとおりです。
※下記は2024年の情報です。2025年は分かり次第更新いたします。
山の日全国大会
2016年8月10日、11日の2日間、初めての「山の日」を記念して、長野県松本市で第1回「山の日記念全国大会」が開催されました。
大会理念は以下の通りとなっています。
「山の日制定趣旨を国内外に浸透を図ること」
「山に関する歴史や文化、環境、観光、安全、教育等の『山と人』との関わり方を見つめ直し、様々な課題の解決につなげる契機とするとともに、次代を担う子どもたちと一緒に豊かで美しい『山の未来』を創造する第一歩とすること」
「世界で初めて『山』を対象とした祝日であることを国内外へ発信するとともに『山』に関する国内外の幅広いネットワークを構築する機会とすること」
今年は、第8回となり、以下の日程で行われます。
開催日:
2024年8月10日(土)、11日(日)
開催場所:
東京都全域
外部リンク:第7回「山の日」全国大会 TOKYO2024
立山黒部山の日デイズ
アルペンルートオリジナルビール「星の空」の生ビールを3日間限定販売したり、ハンモックなど空を見上げることのできる椅子を設置します。
開催日時:
2024年8月3日(土)、4日(日)、10日(土)~12日(月・祝)、17日(土)、18日(日)
開催場所:
室堂ターミナル屋上
外部リンク:立山 山の日デイズ
山の日は「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨としています。
いつもは遠くから眺めている山に登ってみたり、家族やお友達と山のイベントにでかけてみてはいかがでしょうか?
また、2002年の「国際山岳年」をきっかけとして、翌年2003年の国連総会で「国際山の日(International Mountain Day)」が12月11日に制定されました。
持続可能な山岳地域の発展の重要性への関心を喚起するために、様々なレベルで行事を行うことが提唱されており、毎年テーマを決めてシンポジウムや展示会、講演会などが開催されています。
こちらの山の日も注目しましょう!
関連:「海の日」と「山の日」があるのに「空の日」や「川の日」がないのはなぜ?
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コメント
コメント一覧 (4件)
海の日は加山雄三が由来と誤認されているようですが、山の日も加山雄三とは関係ありませんか?
海の日と加山雄三さんの関係ですが、当ブログでは海の日を祝日にしようという動きは笹川良一さんを中心に進められ、推進委員会のメンバーの一員として加山雄三さんがいたというスタンスで書かせていただいております。
また、山の日と加山雄三さんの関係については当方が調べた限りでは見つけることができませんでした。
ご意見をいただきありがとうございました。
感谢分享,让我学到了很多知识,非常感谢。
コメントありがとうございます。お役に立てたのでしたら幸いです。