「明治の日」制定の動き。明治天皇の誕生日はいつ?祝日はどうなる?

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明治天皇

 

2018年に、明治維新から150年を迎えました。

その中に「11月3日を明治の日に制定する」という動きがあるようなのですが、11月3日といえば文化の日です。

なぜ11月3日の文化の日を明治の日にしようとしているのでしょうか?

今回は明治の日についてわかりやすく解説します。

 

 

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目次

明治維新から150年

 明治維新(めいじいしん)とは、江戸幕府を倒幕し、明治政府による天皇親政体制(天皇自身が政治を行うこと)への転換、それに伴う一連の改革のことです。

 

明治維新の開始時期については諸説ありますが、一般には慶応4年3月14日(新暦・1868年4月6日)に五箇条のご誓文が発布された日とされています。

ほかに、慶応3年(1867年)の大政奉還や王政復興の大号令、明治に改元(かいげん・元号を変更すること)された旧暦9月8日(新暦・1868年10月23日)などがあります。

 

1868年を明治維新とすると、2018年は150年ということになりますね。

 

明治維新から100年には何かあったの?150年に何が行われたの?

 明治維新により元号が明治になった1868年10月23日から満100年を記念して、昭和43年(1968年)10月23日に日本政府主催で「明治百年記念式典」が開催されました。

昭和天皇、皇后、当時の佐藤栄作首相をはじめ約9千人が出席しました。

 

そして、平成30年(2018年)には、日本の近代化を発展させた明治時代を次世代に伝えるため、100年と同じように150年でも式典をおこなうべきだということで、10月23日に政府主催で記念式典が開催されました。

式典には国会議員らが参加しましたが、「明治百年記念式典」のときと比べると、規模が小さくなっていたようです。

 

また、政府は、「明治の歩みを、つなぐ、つたえる」をスローガンに、日本各地でのイベントを推奨し、2018年は一年を通じて日本各地で明治維新や明治150年に関するイベントが行われました。

 

なぜ明治の日を制定するの?

 明治の日制定を目指す「明治の日推進協議会」は「明治以降の歩みを次世代に残すことが大事であると考えるなら、一過性のイベントでお茶を濁すのではなく、年に一度は明治時代の意義を振り返ることができるよう『明治の日』を制定することが施策の中心とされねばならない」とコメントをしています。

また、このあと詳しくご説明しますが、11月3日はもともと明治天皇の誕生日でした。

明治天皇が崩御されたあとは「明治節」という祭日だったのですが、第二次世界大戦後に「文化の日」に変更されてしまったこともあり、「明治の日推進協議会」は「本来の由緒に基づく明治の日とし、明治時代を振り返ることを通じて国民としてなすべきことを考える契機にした方が良いと」と考え、現在も明治の日制定に向けて活動を続けています。

 

関連:『祝日』と『祭日』の違いとは?国民の祝日一覧

 

  

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明治の日はいつになるの?

先述したとおり、11月3日といえば「文化の日」ですが、実はこの日は明治天皇の誕生日なのです。

ですから11月3日を、明治の日に制定しようという動きがあります。

 

11月3日は明治時代には「天長節(天皇誕生日のこと)」という祭日でしたが、天皇が崩御された後、国民が「近代日本の礎を築いた明治天皇の功績を後世に伝えていくために11月3日を祝日としてほしい」ということで運動を起こし、昭和2年(1927年)に「明治節」という名称で祭日になりました。

しかし、敗戦後の昭和22年(1947年)、当時日本を占領していたGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は、「明治節」を廃止しました。

日本弱体化を考えていたGHQは、天皇と国民の繋がりを少しでも排除しようとしたのでしょう。

 

明治節が廃止された後も、11月3日を「憲法記念日」にしようという動きがありました。

日本国憲法の前の大日本帝国憲法の公布日は2月11日です。

2月11日は「建国記念の日」ですが、もともとは「紀元節」といって、日本の初代天皇とされる神武天皇の即位日です。

神武天皇の即位日という、縁起の良い日を選んで大日本帝国憲法を公布したことに倣(なら)って、新憲法(現在の日本国憲法)の公布日を明治節である11月3日にしたともいわれています。

そして、公布日である11月3日を「憲法記念日」にするという話があったそうです。

しかし、11月3日は明治節でもあったため、天皇と国民の繋がりを少なくさせたいと考えているGHQは、国にとって重要な憲法記念日と、明治天皇の誕生日を結びつけたくなかったので強く反対しました。

 

そのかわり「憲法記念日じゃなければいい」ということで、昭和23年(1948年)に「文化の日」が祝日に加えられたそうです。

 

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祝日はどうなるの?

11月3日が「明治の日」になったとして、もともと文化の日で祝日でしたので、名称が変更されるだけなのでは?といわれています。

文化の日がどこかへ移動して祝日が一日増える・・・という話は、現段階ではないようです。

 

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昭和天皇の誕生日は、昭和天皇が崩御されたあと「みどりの日」となりました。

しかし多くの国民の要望を受けて、平成17年(2005年)の祝日法改正により、「みどりの日」は「昭和の日」となりました。

明治天皇の誕生日も、「文化の日」から「明治の日」になるのかもしれませんね。

もしかしたら祝日が増えるかも?と少しだけ喜んだ方もいらっしゃるかもしれませんが・・・現段階では、名称が変更されることになりそうですね。

 

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