結婚式やお葬式、お祝い事、いろいろな場面で熨斗に表書きを書くことがあります。
その場面にふさわしい表書き書かなければならないのに、どう書けば良いのか悩むことがありますよね。
そこでこの記事では、熨斗の表書きの種類を一覧にしてご紹介します!
熨斗とは?
読み方は「のし」です。
慶事のお金を入れる「ご祝儀袋」や贈答品の「掛け紙(かけがみ)」の右上にある飾りのことを「熨斗(のし)」といいます。
慶事(けいじ)とはお祝い事のことで、結婚祝いや出産祝い、進学祝い、長寿の祝い、開店祝いなどを指します。
ご祝儀袋とは、熨斗と水引が印刷された袋・封筒のことで「熨斗袋(のしぶくろ)」ということもあります。
掛け紙とは、熨斗と水引が印刷された紙のことで「熨斗紙(のしがみ)」ということもあります。
そして、本来「熨斗」とは熨斗紙や熨斗袋の右上にある飾りのことをいいますが、熨斗紙や熨斗袋そのものを「熨斗」と呼ぶことがあります。
また、弔事の「不祝儀袋」や「掛け紙」には熨斗はないのですが、こちらも便宜上、熨斗紙や熨斗袋ということがあり、熨斗紙や熨斗袋そのものを「熨斗」と呼ぶことがあります。
弔事(ちょうじ)とはお悔やみ事のことで、通夜や葬儀、法事、法要などを指します。
この記事では、慶事用と弔事用の熨斗紙、熨斗袋のことを合わせて「熨斗」として説明します。
熨斗の詳細については以下の記事をご覧ください。
熨斗の表書きの種類一覧!(慶事の場合)
まずは慶事の表書きの種類を一覧で見ていきましょう!
「御祝」「お祝い」「御祝い」など、漢字や送り仮名の表記がいろいろありますが、どの表記でも良いです。
結婚・出産・長寿などいろいろなお祝い
●お祝い
●御祝
●御祝い
結婚のお祝い
●結婚祝い
●御結婚祝い
●御結婚祝
結婚のお祝い、結婚披露宴の引き出物、長寿のお祝い
●寿
出産のお祝い
●ご出産祝い
●御出産祝
●祝ご安産
●祝ご出産
身内のお祝い、お祝いのお返し
●内祝い
●内祝
本来はお祝いをいただく、いただかないに関わらず、身内のおめでたいことのおすそ分けとして贈り物をするときに「内祝い」をしていました。
現在はそのほかに結婚祝い、出産祝い、長寿祝いなどのお返しにも用います。
新規開店のお祝い
●御開店御祝
●開店祝い
●祝御開店
開店後のお祝い
●祈御発展
新規開業のお祝い
●御開業御祝
●開業祝い
新築のお祝い
●御新築御祝
●新築御祝い
●祝御新築
●祝上棟
成人のお祝い
●御成人御祝い
●成人御祝い
●成人祝
入学、入園のお祝い
●御入学御祝
●祝御入学
●御入園御祝
●祝御入園
卒業のお祝い
●御卒業御祝
●祝御卒業
栄転のお祝い
●御栄転御祝い
●祝御栄転
怪我や病気のお見舞い
●御見舞い
怪我や病気が全快したとき
●快気祝い
●快気内祝
●全快祝い
入院や療養中にお見舞いをもらい、全快して退院したときにお礼をする際用います。
怪我や病気が全快していないときのお返し
●お見舞いお礼
●退院内祝い
入院や療養中にお見舞いをもらい、退院したけれど全快しておらず、自宅療養をしたり、通院が必要な時に用います。
引越しなどの挨拶
●御挨拶
元旦から1月初旬までの年始の挨拶回り
●御年賀
●御年始
●新春御挨拶
●迎春
●賀正
お中元
●お中元
●御中元
お中元の期間は地域によって異なります。
関連:2025年お中元の期間はいつからいつまで?お中元ギフトはいつまでに贈ればいい?
お歳暮
●お歳暮
●御歳暮
お歳暮の期間は地域によって異なります。
関連:2025年お歳暮の期間はいつからいつまで?お歳暮ギフトはいつまでに贈ればいい?
心ばかりの贈り物、心づけ
●寸志
●心ばかり
さまざまなシーンで用いられますが、基本的には目上の人から目下の人へ渡すものです。
たとえば
●雇用主から社員へ
●上司から会合の幹事をしてくれた部下へ
●結婚式を手伝ってくれた人へ など
心ばかりの贈り物、心づけ
●松の葉
用途は寸志と同じですが、目上・目下どちらから贈っても良いものです。
謝礼をしたいとき
●お礼
●御礼
●謝礼
●感謝
●謹謝
トラブルが起こったとき
●御詫び
●お詫び
●御挨拶
●ご挨拶
●粗品
さまざまなシーンで用いられます。
●交通事故の加害者から被害者へ
●火災の火元となった家から近隣住民へ
●近隣トラブルのお詫び
●工事の際の近隣への挨拶 など
熨斗の表書きの種類一覧!(弔事の場合)
次に、弔事の表書きの種類を一覧で見ていきましょう。
仏教では、通夜・葬儀の後に忌日法要(きびほうよう)、年忌法要(ねんきほうよう)を行います。
これは、ご遺族が故人を偲び冥福を祈るためのものです。
法要を行うことで故人の善行となり、極楽浄土へ往生できるといわれています。
仏式(浄土真宗以外)の通夜・葬儀、四十九日法要までの忌日法要(きびほうよう)
●御霊前
●御香料
●御香典
忌日法要とは、以下の法要です。
●初七日(しょなのか)
●二七日(ふたなのか)
●三七日(みなのか)
●四七日(よなのか)
●五七日(いつなのか)
●六七日(むなのか)
●七七日(なななのか)または四十九日(しじゅうくにち)
●百か日(ひゃっかにち)
一般的には四十九日法要で故人は極楽浄土へ往生する=仏になると考えるため、四十九日法要までは「御霊前」と書きます。
仏式(浄土真宗以外)の百か日法要、年忌法要
●御仏前
●御香料
年忌法要とは、以下の法要です。
●一周忌(いっしゅうき)
●三回忌(さんかいき)
●七回忌(ななかいき)
●十三回忌(じゅうさんかいき)
●十七回忌(じゅうななかいき)
●二十三回忌(にじゅうさんかいき)
●二十七回忌(にじゅうななかいき)
●三十三回忌(さんじゅうさんかいき)
●五十回忌(ごじゅっかいき)
一般的には四十九日法要で故人は極楽浄土へ往生する=仏になると考えるため、四十九日法要の後は「御仏前」と書きます。
忌日法要、年忌法要についての詳細は以下をご覧ください。
関連:法要とは?法事との違い。初七日、四十九日の意味とは?忌日・年忌法要とは?
仏式(浄土真宗)の通夜・葬儀、忌日法要、年忌法要など
●御仏前
●御香料
浄土真宗では亡くなったと同時に極楽浄土へ往生する=仏になると考えられているため、通夜や葬儀でも「御仏前」と書きます。
神式の通夜・葬儀など
●御霊前
●御香料
●御玉串料
キリスト教式の通夜・葬儀など
●御霊前
●御香料
●御花料
宗教宗派を問わず香典返し
●志
心ばかりの贈り物、心づけ
●寸志
葬儀を手伝ってくれた受付や運転手、火葬場のスタッフなどに渡します。
いかがでしたでしょうか?
熨斗の表書きにはたくさんの種類がありますね。
その場面に応じた表書きを書くのがマナーですから、相手に失礼にならないようきちんと調べてから書くと良いですね。
どうしてもわからないとき、迷ってしまうときは、熨斗紙・熨斗袋を販売しているお店の店員さんや、年配の親戚やご近所さんなどに教えてもらうと良いですよ!
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