日本には、春夏秋冬という四季のほかにも季節を表す言葉がたくさんあります。
1年間を24等分した「二十四節気」にはそれぞれの季節を表した名前が付けられおり「立夏」も二十四節気のひとつです。
今回は、立夏の意味や行事、食べ物などについて解説します。
「立夏」の意味とは?2025年はいつ?
読み方は「りっか」です。
立夏には「この日から夏が始まる」という意味があります。
この時期は春に咲いた花が散り、緑が生い茂ってくるころで、田植えや種まきが始まる時期でもあります。
立夏と同じように二十四節気には、季節の始まりを表すものとして以下のものがあります。
二十四節気 | 意味 |
立春(りっしゅん) | この日から春が始まる。 毎年2月4日ごろ |
立秋(りっしゅう) | この日から秋が始まる。 毎年8月7日ごろ |
立冬(りっとう) | この日から冬が始まる。 毎年11月7日ごろ |
二十四節気は太陽の動きを基準に決められるため、毎年同じ日になるわけではありません。
立夏は毎年だいたい5月6日ごろです。
この日だけを指す場合もあれば、この日から次の二十四節気の小満(しょうまん・毎年5月21日ごろ)の前日までの期間を指す場合もあります。
2025年の立夏は、5月5日(月)です。
また、期間を指す場合は2025年5月5日(月)から5月20日(火)までです。
立夏の行事は?
地域によって異なりますが、立夏を過ぎたころから田植えが始まります。
そのため、5月から梅雨入り前の6月に田植えの神事や豊作を願う祭りが日本各地で行われています。
中でも有名なのが、大阪住吉大社で行われる「御田植(おたうえ)神事」です。
毎年6月14日に行われ、お祓いを受けた女性や子どもたちが田植えをしたり、踊りや舞を奉納し、豊作を願います。
田植えは昔、女性の仕事でした。
とても大変な作業でしたが、女性たちは少しでも楽しく作業をしようと歌を歌いながら行うようになりました。
この風習と、豊作を願う神事が結びつき、踊りや舞を奉納する御田植神事がはじまったといわれています。
住吉大社の御田植神事は、昭和54年(1979年)に重要無形民俗文化財に指定されています。
外部リンク:大阪住吉大社 御田植神事
立夏の食べ物は?
立夏には、特別な行事食というものはありません。
しかし、毎年5月6日ごろが立夏であることから、5月5日こどもの日にちなんで、「ちまき」や「柏餅」を食べるといいのではないでしょうか。
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また、特別な行事食はなくても、この時期に旬を迎える食べ物を使って料理をするのもいいですね。
立夏のころに旬を迎えるのは以下のようなものがあります。旬のものを食べると、その季節を感じることができますよ。
●アスパラガス
●さやえんどう
●グリーンピース
●あさり
●じゃがいも
●ぜんまい などなど
立夏は、春の終わりと夏の始まりを告げる日ということがわかりましたね。
「夏が始まる」といっても、この日から急に暑くなるわけではなく、少しずつ少しずつ夏に向かって気温が上がっていきます。
美しい新緑の季節でもありますから、天気の良い日は新緑を眺めながら深呼吸をすると気持ちよさそうですね。
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