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菖蒲湯に入るのはいつからいつまで?どんな意味や効能があるの?菖蒲を頭に巻くのはなぜ?

      2019/04/24


 

5月5日は「こどもの日」ですね。

こどもの日には、粽(ちまき)や柏餅(かしわもち)を食べたり、こいのぼりや五月人形を飾ったりします。

そして、「菖蒲湯」に入るのもこどもの日です。

菖蒲湯に入るだけではなく、菖蒲を頭に巻くと良いそうですが、なぜなのでしょう?

今回は「菖蒲湯」について調べてみました!


菖蒲湯に入るのはいつからいつまで?

菖蒲湯の読み方は「しょうぶゆ」です。

菖蒲湯に入るのは、5月5日こどもの日です。

時間帯など特に決まりはありませんので、5月5日であればいつでも良いのですが、普段、お風呂に入る時間帯で菖蒲湯に入れば、こどもたちの生活リズムが崩れなくて良いのではないでしょうか。

こどもの日の行事ですが、こどもだけではなく大人が菖蒲湯に入っても良いので、大人も菖蒲湯を楽しんでくださいね!

 

菖蒲湯にはどんな意味があるの?

こどもの日は、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことを趣旨とし、1948年に制定され、それ以前は「端午(たんご)の節句」と呼ぶのが一般的でした。

 

端午の節句は中国から伝わってきた風習です。

中国では旧暦の5月は病気が流行しやすかったことから「5月は悪月」と言われていました。

5月の中でも5日は「5が重なるから悪日」とし、5月5日に厄除けのために菖蒲や蓮を門に挿し、菖蒲を浸したお酒を飲んで厄除けや健康祈願をしていました。

 

この風習が奈良時代(710年~794年ごろ)に日本に伝わってきました。

このころ日本では、田植えの時期である5月になると、豊穣を祈願するために若い女性たちが神社に籠って田植えの前に穢れを祓う「五月忌み」という風習がありました。

五月忌みにも同じように菖蒲を厄除けに使うことがあり、中国から伝来した端午の節句と結びついたと考えられています。

 


 

鎌倉時代(1185年~1333年)になると、武道を重んじるという意味のある「尚武(しょうぶ)」と、厄除けに使っている「菖蒲」が同じ読み方であることから武士の間では縁起が良いと盛んに行われるようになり、菖蒲湯にも入るようになったそうです。それで端午の節句の別名は「菖蒲の節句」のといわれるようになったといわれています。

 

江戸時代になると幕府が「端午の節句」を年中行事として定めました。

諸藩の大名が将軍に挨拶に行ったり、将軍家に男児が生まれるとのぼりなどを立ててお祝いしたそうです。

そのうち江戸庶民にも広まっていき、男児が生まれた家庭ではこいのぼりを飾る習慣もこのころ出来たといわれています。

端午の節句は、奈良時代には女性が行うものでしたが、時の流れとともに変化し、鎌倉時代に武士の間で縁起が良いものとされ、江戸時代には男の子の誕生と成長を祝う節句として定着していったのです。

 

菖蒲湯の効能とは?


 

菖蒲湯には厄除けや健康祈願の意味がありますが、効能はどうなのでしょう?

菖蒲湯には、血行促進や保湿、疲労回復、内臓強化、殺菌、解毒、腰痛や神経痛を和らげるなどの効能があるといわれており、独特の香りにはリラックス効果があるそうです。

赤ちゃんの場合、生後2ヶ月~3か月くらいまでは肌の抵抗力が弱いので、菖蒲湯は避けた方が良いでしょう。

生後4ヶ月以降でも、菖蒲をそのままお湯に浮かべると、葉っぱなどが肌を傷つける可能性がありますので、小さく刻んで菖蒲湯を作ると良いでしょう。

菖蒲湯を作るために菖蒲を購入すると、よもぎが一緒についてくることがあります。

よもぎには血行促進や保湿効果などがあるので、菖蒲とよもぎを一緒にお湯に入れても良いのですが、陣痛促進作用がありますので妊娠中の女性はよもぎを入れないよう注意してください。

 


菖蒲を頭に巻くのはなぜ?

 

菖蒲に含まれる成分が直接肌に触れることで、血液の循環がより活発になるといわれており、頭やお腹に巻くことでさらにその効果が期待できるといわれています。

また、菖蒲湯には腰痛や神経痛を和らげる効果があるため、「菖蒲を巻いたところが良くなる」ということで「頭に菖蒲を巻くと頭が良くなる」と言われるようになり、菖蒲を頭に巻く習慣が広がったと考えられています。

 

菖蒲湯は英語で何という?

「菖蒲湯」は英語圏にはない習慣ですので、そのまま英語で表現することはできませんので、以下のように説明することになります。

●bathwater with iris petals

Bathwater=お風呂、湯舟

Iris=菖蒲

Petals=花びら


菖蒲の季語は?

菖蒲は夏の季語で「あやめ」ともいいます。

有名な俳句は以下のものがあります。

 

『あやめ草 足に結ばん 草鞋(わらじ)の緒』  松尾芭蕉

 

松尾芭蕉が仙台を訪れたときに、加右衛門と知り合いになります。

仙台を案内してもらい、別れ際に加右衛門が紺の染緒の草鞋を餞別として芭蕉に贈ったことへの感謝の俳句だといわれています。

 


 

ほぼ日本中に伝わる習慣なのですが、関西など一部地域では菖蒲湯に入る習慣がないこともあるようです。

また、「菖蒲をそのまま束にしてお湯にいれる」「細かく刻んでお湯に浮かべる」「細かく刻んだものを袋に包んで入れる」など地域やご家庭によっていろいろな入浴方法があるようです。

入浴剤でも菖蒲湯を作ることができますので、菖蒲を買い忘れたり、手軽に菖蒲湯を作りたいときには良いかもしれませんね!

 

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