
新年を迎えると神社やお寺では「初縁日」という行事が行われます。
一体どのような行事なのでしょうか?
初詣と似ているように思いますが、何が違うのでしょうか?
初観音・初大師・初不動・初天神など代表的な「初縁日」などをまとめて解説します。
縁日とは?
まず、縁日について解説します。
読み方は「えんにち」です。
「縁日」とは、神仏に由来のある日、神仏の世界とこの世の「縁がある日」という意味があります。
この日に神社やお寺をお参りすると神仏とご縁が結ばれ、より多くの御利益があると考えられています。

神仏によって「縁日」の日にちが異なります。
毎月決まった日だったり、年に一度だけだったり、年に数回だったり、さまざまです。
縁日の詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
関連:【縁日一覧】本当の「縁日」の意味とは?「縁日」と「お祭り」の違い
初縁日とは?
読み方は「はつえんにち」です。
初縁日とは、その年の最初の縁日のことです。
ほかに「初の日(はつのひ)」といったり、
縁日の神仏の名前を取って「初〇〇」ともいいます。
たとえば、
- 観音様の初縁日なら「初観音」
- 大師様の初縁日なら「初大師」
などです。
神仏の縁日は、日にちが決まっているものが多いですが、十干十二支(じっかんじゅうにし)で決まることもあります。
十干十二支とは、十干と十二支を組み合わせたものです。
私たちが普段「干支(えと)」と呼んでいるものは、十干十二支(じっかんじゅうにし)のことです。
十干(じっかん)とは、
- 甲(こう)
- 乙(おつ)
- 丙(へい)
- 丁(てい)
- 戊(ぼ)
- 己(き)
- 庚(こう)
- 辛(しん)
- 壬(じん)
- 癸(き)
のこと
十二支(じゅうにし)とは、
- 子(ね)
- 丑(うし)
- 寅(とら)
- 卯(う)
- 辰(たつ)
- 巳(み)
- 午(うま)
- 未(ひつじ)
- 申(さる)
- 酉(とり)
- 戌(いぬ)
- 亥(い)
のことを言います。
十干にはそれぞれ「木」「火」「土」「金」「水」のどれかが割り当てられており、さらに、「兄(え)」と「弟(と)」が割り当てられ、以下のようになります。
- 甲(木(き)の兄(え))=「きのえ」
- 乙(木(き)の弟(と))=「きのと」
- 丙(火(ひ)の兄(え))=「ひのえ」
- 丁(火(ひ)の弟(と))=「ひのと」
- 戊(土(つち)の兄(え))=「つちのえ」
- 己(土(つち)の弟(と))=「つちのと」
- 庚(金(か)の兄(え))=「かのえ」
- 辛(金(か)の弟(と))=「かのと」
- 壬(水(みず)の兄(え))=「みずのえ」
- 癸(水(みず)の弟(と))=「みずのと」
これらの十干と十二支を組み合わせると以下の様に60の組み合わせが出来上がります。

組み合わせの順番は、
1番目が「甲子(きのえね)」
2番目が「乙丑(きのとうし)」
3番目が「丙寅(ひのえとら)
4番目が「丁卯(ひのとう)」
5番目が「戊辰(つちのえたつ)」と続きます。
十干十二支の詳細はこちらをご覧ください。
【2026年】干支と十二支の違いとは?今年の干支・十二支は何?
初観音・初大師・初不動・初天神などまとめて解説
初観音・初大師・初不動・初天神など、いくつかの「初〇〇」をご紹介します。
いずれの初縁日も、その仏様をご本尊(ごほんぞん)とするお寺では特別な法要が行われます。
ご本尊とは、そのお寺の信仰の対象となる仏像のことです。
同じように、その神様を御祭神(ごさいじん)とする神社でも特別な神事が行われます。
御祭神とは、その神社で祀られている神様のことです。
1月8日 初薬師(はつやくし)
毎月8日は薬師如来(やくしにょらい)の縁日で、1月8日が「初薬師」です。
2026年の初薬師は1月8日(木)です。
薬師如来はサンスクリット語で「bhaisaiyaguru(バイシャジヤグル)」といいます。
「バイシャジヤ」は医薬や医療
「グル」は指導者や導師
という意味があります。
「医薬や医療の導師」ということで、中国で「薬師」の漢字が当てられました。
正式名称は「薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)」といい、薬師如来が、「東方浄瑠璃世界(とうほうじょうるりせかい)」に住んでいることが由来です。

薬師如来は左手に薬を入れた壺「薬壷(やっこ)」を持っており、病気や傷を治す仏様として信仰されています。
薬師如来は如来(にょらい)の一尊(いっそん)です。(※仏は「一尊、二尊」と数えます。)
仏は
- 如来(にょらい)
- 菩薩(ぼさつ)
- 明王(みょうおう)
- 天部(てんぶ)
と、大きく4つにわけることができ、その中で最も位が高いのが「如来」とされています。

詳細は以下の記事をご覧ください。
関連:仏の名前「如来」「菩薩」「明王」「天部」「観音」「阿修羅」「阿弥陀」の意味と違いとは?
●初薬師のご利益
- 無病息災
- 病気平癒
- 身体健康 など
●初薬師で有名な寺社
- 日向薬師宝城坊(神奈川県伊勢原市)
- 薬師寺(奈良県奈良市)
1月10日 初恵比寿(はつえびす)
地域によって日にちが異なりますが、多くの地域で1月10日が「初恵比寿」です。
2026年の初恵比寿は1月10日(土)です。
関西を中心に行われる初恵比寿は1月9日~11日の期間で行われ、「十日戎(とおかえびす)」と呼ばれています。
愛知県名古屋市の熱田神宮では1月5日に行われ、「五日えびす」と呼ばれています。
恵比寿とは、七福神の一柱(ひとはしら)です。(※神様の数え方は「一柱、二柱」です。)

恵比寿は、右手に釣り竿、左手に大きな鯛を持っています。
もともとは漁業の神様として信仰されていましたが、商売繁盛や五穀豊穣をもたらすとして次第に商人や農民にも信仰されるようになり、漁業、商業、農業の神様とされています。
関連:七福神の名前と見分け方・ご利益一覧!並べ方の順番とは?七福神巡りにはどんなご利益があるの?
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●初恵比寿ご利益
- 商売繁盛
- 五穀豊穣
- 漁業大漁
- 家内安全 など
●初恵比寿で有名な寺社
- 西宮神社(兵庫県西宮市)
- 熱田神宮(愛知県名古屋市)
1月24日 初地蔵(はつじぞう)
毎月24日がお地蔵様(おじぞうさま)の縁日で、1月24日が「初地蔵」です。
2026年の初地蔵は1月24日(土)です。
「地蔵」は、サンスクリット語で「Kṣitigarbha(クシティ・ガルバ)」といいます。
「クシティ」は大地
「ガルバ」は胎内・子宮
という意味があります。
大地がすべての命を育む力を蔵する(ぞうする・おさめる、所蔵すること)ように、苦悩の人々を無限の慈悲の心で包み込み、救うところから「地蔵」と名づけられたと言われています。
正式名称を「地蔵菩薩(じぞうぼさつ)」といいます。
お地蔵様は菩薩の一尊です。

お地蔵様は、状況によってさまざまな姿となり人々を守り救うと考えられており、人々はいろいろなことをお願いするようになり、たくさんの場所にお地蔵様が建てられ信仰されています。
たとえば以下のようなお地蔵様があります。
・子安地蔵(こやすじぞう)
妊婦の安産や、子供の健やかな成長を守護します。
・身代わり地蔵(みがわりじぞう)
災難に遭った人の苦しみを身代わりになって引き受けたり、病気を治しその病気を引き受けてくれます。
●初地蔵のご利益
- 安産祈願
- 子供の健やかな成長
- 病気平癒
- 交通安全
- 合格祈願 など
●初地蔵で有名な寺社
- とげぬき地蔵尊高岩寺(東京都豊島区)
- 子安地蔵寺(和歌山県橋本市)
関連: お地蔵さんってどんな意味があるの?なぜ赤いよだれかけをしているの?
1月18日 初観音(はつかんのん)
毎月18日は、観音菩薩(かんのんぼさつ)の縁日で、1月18日を「初観音」といいます。
2026年の初観音は1月18日(日)です。
観音菩薩はサンスクリット語で「Avalokiteśvara(アヴァローキタスヴァラ)」といいます。
「アヴァローキタ」は観察
「スヴァラ」は声や音
という意味があります。
観音菩薩は正式名称を「観自在菩薩(かんじざいぼさつ)」または「観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)」といいます。
観自在とは、すべての物事を自由自在に見ることができるという意味があります。
観世音とは、世界の人の音(声)を聞くという意味があります。
救世菩薩(くせぼさつ・ぐせぼさつ)などの別名もあり、親しみを込めて「観音様(かんのんさま)」と呼ぶこともあります。
観音菩薩は菩薩の一尊です。
観音菩薩は、人々のさまざまな願いや悩みに応じて三十三の姿に変化し、人々を救うと考えられており、古くから多くの人に信仰されています。
●初観音のご利益
- 厄除け
- 病気平癒
- 開運
- 縁結び
- 合格成就
など幅広く、あらゆる事柄へのご利益があるといわれています。
●初観音で有名な寺社
- 浅草寺(東京都台東区)
- 清水寺(京都府京都市)
1月21日 初大師(はつだいし)または初弘法(はつこうぼう)
「大師」と「弘法」は、弘法大師(こうぼうだいし)のことです。
毎月21日が弘法大師の縁日で、1月21日は「初大師」または「初弘法」といいます。
2026年は1月21日(水)です。

弘法大師とは、真言宗の開祖である空海(くうかい・774年~835年、僧侶)のことです。
空海は、804年の遣唐使(けんとうし)として中国へ渡り、中国で密教を学び806年に帰国し、真言宗を開きました。
真言宗は密教の代表的な宗派です。
空海は密教を広め、仏教の発展に大きく貢献しました。
関連:密教とは?簡単にわかりやすく解説します!密教の意味と顕教との違い
816年に、仏教の修行の場として和歌山県に高野山を開き、真言宗の総本山である金剛峯寺を建立しました。
入定(にゅうじょう)後に醍醐天皇(だいごてんのう・885年~930年、第60代天皇)から「弘法大師(こうぼうだいし)」という諡号(しごう・功績を称えるために贈られる尊号)が贈られました。
そのため空海は「弘法大師」「お大師さま」「お大師さん」などと呼ばれています。
入定とは仏教の修行のひとつで、精神統一をし、無我の境地に至るために瞑想することです。
空海は死んだわけではなく、生きとし生けるものを救済するために高野山の奥の院で永遠の瞑想をしていると信じられています。
京都の東寺の初弘法は特に大規模で、境内には1000を超える露店が並ぶ「弘法市」も開かれます。
●初大師ご利益
- 厄除け
- 病気平癒
- 開運
- 縁結び
- 合格成就
など幅広く、あらゆる事柄へのご利益があるといわれています。
●初大師で有名な寺社
- 東寺(京都府京都市)
- 川崎大師(神奈川県川崎市)
1月25日 初天神(はつてんじん)
毎月25日は菅原道真の縁日で、1月25日を「初天神」といいます。
2026年は1月25日(日)です。

天神とは、菅原道真(すがわらのみちざね・845年~903年)のことです。
菅原道真は平安時代(794年~1185年)の貴族で、優れた学者でもありました。
仕事ができたのでスピード出世しましたが、そのことを良く思わない人たちによって京都から福岡県の太宰府へ左遷されてしまいます。
903年に菅原道真が太宰府で亡くなると、左遷に関わった人が次々と亡くなったり、天変地異が続いたりし、人々は菅原道真の祟りだと恐れました。
そして、菅原道真の祟りを鎮めるために919年に建てられたのが太宰府天満宮です。
「天満」という名前は、菅原道真の神号(しんごう)である「天満大自在天神(てんまんだいじざいてんじん)」から来たといわれています。
神号とは、神の称号、神格化されてからの呼び名です。
「天満大自在天神」は、「菅原道真の怨霊が神となり、それが天に満ちた」という意味があります。
そのため、菅原道真を祀る神社を「天満宮」や「天神社」といいます。
また、菅原道真や天満宮は、親しみを込めて「天神様」や「天神さん」と呼ばれています。
菅原道真の祟りを鎮めるために建立された太宰府天満宮ですが、菅原道真が優れた学者だったことから、現在は「学問の神様」「受験の神様」として信仰を集めています。
京都府の北野天満宮の初天神は大規模で、多い時には境内に1500もの露店が並び、多くの参拝客で賑わいます。
●初天神のご利益
- 学業成就
- 合格成就
- 厄除け
- 仕事運向上 など
幅広いご利益があります。
●初天神で有名な寺社
- 太宰府天満宮(福岡県太宰府市)
- 北野天満宮(京都府京都市)
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1月28日 初不動(はつふどう)
毎月28日は、不動明王(ふどうみょうおう)の縁日で、1月28日を「初不動」といいます。
2026年は1月28日(水)です。

不動明王はサンスクリット語で「Acalanātha(アチャラナータ)」といいます。
「アチャラ」は動かないもの、不動のもの
「ナータ」は守護者
という意味があります。
不動明王の「不動」は、人々を救う決意が全く揺るがないということであり、心の迷いがなく、すべての人を救うまで決して動かないという強い意志を象徴しています。
不動明王は人々を正しい道に導くため、睨みつけるような表情をしていますが、人々を災いから守り助け、あらゆる願い事を叶えるとして信仰され、親しみを込めて「お不動様」「お不動さん」と呼ばれています。
不動明王は明王の一尊です。
明王は菩薩に次ぐ存在です。
●初不動のご利益
- 厄除け
- 病気平癒
- 開運
- 縁結び
- 合格成就 など
幅広く、あらゆる事柄へのご利益があるといわれています。
●初不動で有名な寺社
- 成田山新勝寺(千葉県成田市)
- 瀧谷不動明王寺(大阪府富田林市)
1月5日 初水天宮(はつすいてんぐう)
毎月5日が水天宮の縁日で、1月5日を「初水天宮」といいます。
2026年は1月5日(月)です。

久留米水天宮
「水天宮」は日本各地にある神社です。
福岡県久留米市にある「水天宮」が総本宮で、他の水天宮と区別するために「久留米水天宮」と呼ばれています。
ご祭神は「天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)」です。
天御中主神は、日本神話の古事記に最初に登場する神様で、男女の区別がなく女神と男神の両方の性質を持つ「独神(ひとりがみ)」です。
日本の神々の祖先と考えられており、安産や子授けに御利益があります。
天御中主神は、水と子どもを守護するといわれています。
そのため水天宮は、漁業や海運など水に関するものと、安産や子授け、子育てについての信仰が厚い神社です。
●初水天宮のご利益
- 安産
- 子授け
- 子供の健やかな成長
- 水難除け など
●初水天宮で有名な寺社
- 久留米水天宮(福岡県久留米市)
- 水天宮(東京都中央区)
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1月10日 初金毘羅(はつこんぴら)
毎月10日が金毘羅の縁日で、1月10日を「初金毘羅」といいます。
2026年は1月10日(土)です。
金毘羅は、サンスクリット語で「kumbhīra(クンビーラ)」といいます。
「クンビーラ」という音に「金毘羅」や「金比羅」という漢字を当てました。
ヒンドゥー教の「クンビーラ」という神様が仏教に取り入れられたとされています。
クンビーラは、インドのガンジス川に住む鰐(わに)を神格化した水神です。
日本では鰐が生息していなかったため、鰐と形が似ている蛇や龍のイメージが加わり、水や川の守護神として信仰されています。
●初金比羅のご利益
- 航海の安全
- 豊漁祈願
- 五穀豊穣
- 商売繁盛 など
●初金毘羅で有名な寺社
- 金刀比羅神社(香川県仲多度郡)
- 虎ノ門金刀比羅宮(東京都港区)
1月16日 初閻魔(はつえんま)
毎月16日が閻魔大王の縁日で、1月16日を「初閻魔」といいます。
2026年は1月16日(金)です。

閻魔(えんま)とは、閻魔大王のことです。
閻魔はサンスクリット語の「Yama(ヤマ)」または「Yama-rāja(ヤマ・ラージャ)」に由来します。
「ヤマ」は、「縛る・抑える・平等にする」
「ラージャ」は、「王」
という意味があります。
そして「ヤマ」という音に「閻魔」という漢字が当てられました。
インド神話では「ヤマ」は最初の人間であり、死後の世界の王として登場します。
そしてこれが仏教に取り入れられ、地獄の裁判官・閻魔大王になったとされています。
仏教での閻魔大王は、人が亡くなった後に生前の罪を裁く裁判官であり、地獄の主でもあります。
裁きによって地獄へ行った人たちは、鬼たちに責め苦を受けるといわれています。
関連:【仏教の地獄とは?】地獄の階層の種類とそれぞれの意味をわかりやすく解説
関連:「薮入り」の意味や由来、語源とは?2026年の日にちはいつ?
1月16日は初閻魔ですが、1月16日と7月16日の両日は「閻魔賽日(えんまさいじつ)」とも呼ばれ、閻魔大王の縁日の中でも最も大きなものです。
閻魔賽日は閻魔大王も地獄の鬼たちも休みとなり、地獄にいる人たちも責め苦を受けずに済む日といわれています。
●初閻魔のご利益
- 病気平癒
- 健康
- 長寿 など
●初閻魔で有名な寺社
- 勝専寺(東京都足立区)
- 六道珍皇寺(京都府京都市)
1月28日 初荒神(はつこうじん)
多くの寺社で毎月28日が三宝荒神の縁日で、1月28日を「初荒神」といいます。
2026年は1月28日(水)です。
但し、寺社によって日にちが異なる場合があります。

三宝荒神
荒神とは、三宝荒神(さんぼうこうじん)のことで、日本の仏教の中で独自に発展した神様です。
日本に神道では、神様は和魂(にぎみたま・にぎたま)と荒魂(あらみたま・あらたま)という二つの側面を持つと考えられています。
和魂とは、神様たちの穏やかな側面です。
荒魂とは、神様たちの荒々しい側面です。
この荒魂の考え方が仏教に取り入れられ、三宝を守り、不浄や災難を除去する三宝荒神となりました。
三宝とは、仏、法、僧を指し、仏教において最も大切な宝といわれています。
不浄や災難を除去することから、火や竃(かまど)の神として信仰されています。
初荒神で有名な和歌山県の光三宝荒神社では、1月13日が「初荒神」です。
一般的な縁日とは違うこの神社独自の習慣で毎月13日を縁日とし、1月13日が新縁日となります。
2026年は1月13日(火)です。
●初荒神のご利益
- 火難除去
- 不浄浄化
- 家内安全
- 厄除け など
●初荒神で有名な寺社
- 清荒神清澄寺(兵庫県宝塚市)
- 光三宝荒神社(和歌山県橋本市)
以上は日にちが決まっている初縁日ですが、日にちが決まっていな初縁日もありますのでご紹介します。
新年最初の寅の日 初寅(はつとら)
寅の日は毘沙門天(びしゃもんてん)の縁日で、新年最初の寅の日を「初寅」といいます。
毘沙門天の使いが虎(寅)であることから、12日に一度巡ってくる寅の日が毘沙門天の縁日となっています。
2026年は1月4日(日)です。
毘沙門天はサンスクリット語で「Vaiśravaṇa(ヴァイシュラヴァナ)」といいます。
「ヴァイシュラヴァナ」という音に漢字を当てました。
ヒンドゥー教のクーベラ神の別名「ヴァイシュラヴァナ」が名前の由来です。
クーベラ神が財宝や福徳の神様であることから、毘沙門天は財福の神様として信仰されています。
また、戦いや勝利の神としても信仰されています。

毘沙門天は、鎧を着て右手に宝棒(ほうぼう・宝物で作られた棒)または三叉戟(さんさげき・3つの穂を持つ武器)、左手に宝塔を持ち、勇ましい姿をしています。
天部の一尊で、七福神の一柱でもあります。
「多聞天(たもんてん)」という別名もあります。
●初寅のご利益
- 金運
- 商売繁盛
- 健康長寿
- 厄除け
- 運気上昇 など
●初寅で有名な寺社:
- 鞍馬寺(京都府左京区)
- 大岩山多聞院最勝寺(栃木県足利市)
関連:【2026年カレンダー】寅の日とは?やるといいこと・やってはいけないこと
新年最初の巳の日 初巳(はつみ)
巳の日は弁財天(べんざいてん)の縁日で、新年最初の巳の日を「初巳」といいます。
弁財天の使いが蛇(巳)であることから、12日に一度巡ってくる巳の日が弁財天の縁日となっています。
2026年は1月7日(水)です。

弁財天はサンスクリット語で「Sarasvatī(サラスヴァティー)」といいます。
ヒンドゥー教の「サラスヴァティー」という神様が、仏教に取り入れられた存在で、大河の偉大さを神格化した女神です。
大河がもたらす恵みから豊穣の神様とされ、また、流れる水の音が音楽を奏でていることを連想させることから、音楽の神様として信仰されるようになりました。
また、言語の女神のヴァーチュと同一視されることから、弁舌(べんぜつ・話すのが上手)、学業、知恵の神様といった面も持つようになり、芸術や学問の神様としても信仰されるようになりました。
大河の流れる音にちなんで「妙音天」、または、弁舌が優れた神ということで「弁才天」や「大弁功徳天」などと漢字で訳されました。
日本では、財福の神様といわれる「宇賀神(うがじん)」という蛇神と習合したとされていることから、財や富をもたらす神様として信仰され、「弁財天」と表記されるようになりました。
弁財天は天部の一尊で、七福神の一柱でもあります。
七福神の中で唯一の女神で、琵琶を弾いている姿をしています。
親しみを込めて「弁天様(べんてんさま)」と呼ばれることもあります。
●初巳のご利益
- 金運上昇
- 商売繁盛
- 芸事上達
- 学業成就 など
●初巳で有名な寺社
- 江島神社(神奈川県藤沢市)
- 不忍池弁天堂(東京都台東区)
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新年最初の亥の日 初亥(はつい)
亥の日は摩利支天(まりしてん)の縁日で、新年最初の亥の日を「初亥」といいます。
摩利支天の使いが猪(亥)であることから、12日に一度巡ってくる亥の日が摩利支天の縁日となっています。
2026年は1月1日(木)です。

摩利支天はサンスクリット語で「Marici(マリーチー)」といいます。
ヒンドゥー教の「マリーチー」という、陽炎や日の光を神格化した女神の名前が由来で、「マリーチー」という音に漢字を当てました。
陽炎は実体がないので見ることはできませんが、姿は見えなくても常に身近で陽炎の如く人々を守る神様として信仰されています。
摩利支天は天部の一尊です。
●初亥のご利益
- 厄除け
- 勝負運向上
- 商売繁盛 など
●初亥で有名な寺社
- 徳大寺(東京都台東区)
- 禅居庵(京都市東山区)
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新年最初の甲子の日 初甲子(はつきのえね)
甲子の日は大黒天(だいこくてん)の縁日で、新年最初の甲子の日を「初甲子」といいます。
2026年は2月19日(木)です。
大黒天は、インドのヒンドゥー教の神様、シヴァ神の別名の「マハーカーラ」が由来です。
「マハー」は偉大、大
「カーラ」は黒
という意味があります。

大黒天
大黒天は、左肩に大きな袋を背負い、右手に打ち出の小槌を持って米俵の上に乗っています。
打ち出の小槌は富をもたらす象徴で、金運UPが期待できたり、福を呼び込む縁起物といわれています。
大黒天は財運や幸運の神様で、親しみを込めて「大黒様」と呼ばれています。
大黒天は天部の一尊で、七福神の一柱でもあります。
また、「『大黒』天」と「『大国』主命(おおくにぬしのみこと)」が似ていることから、同一視され、甲子の日は大国主命の縁日でもあります。
大黒天が大きな袋を背負っているのは、大国主命に似せたためだといわれています。

大国主神は、島根県にある出雲大社のご祭神(ごさいじん)で、縁結びの神様です。
大国主神もまた、打ち出の小槌を振って、人々を幸せにしたと伝えられています。
●初甲子のご利益
- 商売繁盛
- 金運上昇
- 五穀豊穣 など
●初甲子で有名な寺社
- 大黒寺(大阪府羽曳野市)
- 光明山光明寺(静岡県浜松市)
新年最初の庚申の日 初庚申(はつこうしん)
庚申(かのえさる)の日は帝釈天(たいしゃくてん)の縁日で、新年最初の庚申の日を「初庚申」といいます。
東京都の柴又帝釈天で帝釈天のご本尊が発見された日が庚申の日だったため、60日に一度巡ってくる庚申の日が帝釈天の縁日となっています。
2026年は2月15日(日)です。

帝釈天
帝釈天はサンスクリット語で「śakro devānām indraḥ(シャクロー・デーヴァーナーム・インドラハ)といいます。
「シャクロー」は音に漢字を当てて「釈」
「デーヴァーナーム」は神々、天
「インドラハ」は帝、最高神
という意味があります。
帝釈天は、ヒンドゥー教の「インドラ」という神様が仏教に取り入れられたとされています。
インドラは、軍神・武勇神であり、ヒンドゥー教の最高神です。
帝釈天は天部をまとめるリーダー的存在であり、四天王を従え、仏法を守っています。
四天王についてはこちらの記事をご覧ください。
関連:四天王の意味とは?東西南北を守護しているのは誰?四天王の覚え方
●初庚申のご利益
- 厄除け
- 勝負運向上
- 仕事運向上
- 家内安全 など
●初庚申で有名な寺社
- 柴又帝釈天(東京都葛飾区)
- 猿田彦神社(福岡県福岡市)
関連:「庚申の日」読み方と意味、由来とは?2026年はいつ?
初詣(はつもうで)との違いは?
初詣と初縁日の違いはいくつかあります。
参拝する日にちが違う
初詣とは、年が明けて初めて神社や寺院などを参拝することです。
初詣にいつ行くのかは特に決まっていませんが、お正月三が日(1月1日、2日、3日)に行く人が多いです。
初縁日は、日にちが決まっています。
お参りする神仏が違う
初詣は、神仏に決まりが無く、どこの寺社をお参りしても良いです。
初縁日は、縁日に関する神仏をお祀りしている寺社をお参りします。
お参りの目的が違う
初詣は、一年の感謝をし、新年の平安と無事を祈願します。
初縁日は、縁日ごとに異なります。
初詣と初縁日、どちらを優先する?
初詣は三が日に行く人が多いので、初縁日よりも先になることが多いですが、どちらを優先するか決まっていません。
そのため、初詣に行ったらたまたま初縁日と同じ日だったということがあるかもしれませんが、その場合も特に問題はなく、複数の寺社を掛け持ちしてもいいです。
初縁日の参拝方法やマナーは、普段、神社やお寺をお参りするときと同じです。
初詣の詳細や、参拝方法の詳細はこちらをご覧ください。
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初縁日に行かないとどうなる?
初縁日に行かないからといって、なにかが起こることはありません。
そもそも初縁日は神仏によって日にちが異なり、1月中だけでもたくさんの初縁日があります。
それらをすべてお参りするというのは現実的にとても難しいことです。
寺社へのお参りは誰かに強制されるものではありませんから、自分が行きたいと思ったときにお参りしてください。

初縁日がどのようなものかわかりましたね。
初詣とよく似ていますが、初縁日はその日に関わりのある神仏をお参りし、そのご利益をいただける日なのですね。
初縁日は、露天なども出て多くの人で賑わう大規模なものもありますので、お近くで開催される際にはぜひ足を運んでみてください。
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