結婚式や引っ越し、開店など、なにかをしようと思ったときに「吉日」を気にする人は多いようですが、なぜ「吉日」を気にするのでしょう?
「吉」という文字からなんとなく「良い日」と想像できますが「吉日」の意味とはどういうものなのでしょう?
「吉日」の手紙や文書での使い方についてもご紹介します。
吉日とは?意味と読み方
読み方は、
「きちじつ」
「きちにち」
「きつじつ」
です。
吉日には「縁起が良い日」という意味があります。
「大安」
「一粒万倍日」
「天赦日」
が吉日として広く知られています。
大安(たいあん・だいあん)
「大安」は六曜(ろくよう)のひとつです。
六曜はほかに
- 先勝(せんしょう・さきかち)
- 友引(ともびき・ゆういん)
- 先負(せんぷ・さきまけ)
- 仏滅(ぶつめつ)
- 赤口(しゃっこう・しゃっく・せきぐち)
があります。
大安は「大いに安し」という意味があり、六曜の中で最も吉の日です。
一日中吉で、婚礼、旅行、建築、開店、引っ越しなど、すべてのことに吉となっています。
新しいことを始めるにも良い日とされています。
関連:六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)の由来や意味、読み方とは?
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)
一粒の籾(もみ)が稲穂のように万倍にも増えるといわれる吉日です。
何事を始めるにも良い日とされ、開店、種まき、商売始めなど、お金を出すことが特に良い日といわれています。
ただし、借金や人から物を借りることに関しては「苦労の種が万倍になる」ということで凶とされています。
また、ほかの吉日と重なった場合は一粒万倍日の効果が倍増すると考えられています。
関連:「天赦日」と「一粒万倍日」とは?2025年一番縁起の良い日はいつ?
天赦日(てんしゃび・てんしゃにち)
天がすべての罪を赦(ゆる)すという最上の吉日で、「万(よろづ)よし」と記注されています。
「万よし」とは、「何に関しても良し」という意味があり、婚礼、引っ越し、開業、出生届、財布の新調などが特に良い日といわれています。
天赦日は季節と日の干支で決まり、1年間に5回または6回あります。
関連:「天赦日」と「一粒万倍日」とは?2025年一番縁起の良い日はいつ?
その他の吉日
大安、天赦日、一粒万倍日以外にも「吉日」はあります。
例えば・・・
●大明日(だいみょうにち)
「すべての行いにおいて大吉」といわれています。
関連:【2025年】大吉日「大明日」の意味とは?他の吉日や凶日と重なった場合どうなる?
●母倉日(ぼそうにち)
「何事にも吉で、婚姻関係は特に吉」といわれています。
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●鬼宿日(きしゅくび)
「何事にも吉ですが、婚礼関係は凶」といわれています。
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●寅の日(とらのひ)
「金運に関することはすべて吉」といわれています。
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●巳の日(みのひ)
「金運を招く吉日」といわれています。
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●己巳の日(みみのひ)
「弁財天の縁日で、金運に吉」といわれています。
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●甲子の日(こうしのひ・きのえねのひ)
「干支の一番初めで縁起の良い吉日」といわれています。
「吉日」の手紙や文書での使い方は?
「吉日」は、大安や一粒万倍日のように縁起が良い日に用いるだけではなく、慶事(けいじ・出産や結婚などのお祝いごと)で用いることもあります。
例えば・・・
- 結婚式・披露宴の通知や招待状
- 出産のお祝い
- 開店のお知らせ
- 新築・引っ越しのお知らせ
- 長寿のお祝い
- お歳暮やお中元の送付状
などを作成した日を、縁起を担いで「吉日」と表記します。
縁起を担ぐ意味合いがあるで、吉日ではない日に作成していても「吉日」と表記します。
お祝いごと全般に使われますが、「吉日」は特に日付にこだわらないものに限られます。
例えば、2025年3月に引っ越した通知を出す場合は、
「2025年3月吉日」
「3月吉日」
などと書きます。
招待状のように数が多い場合、作成に時間がかるため、具体的な日付を書き作成したものから発送すると、人によって受け取る日にズレが生じます。
その場合、人によっては失礼なことと受け取られかねないため、「吉日」と日付を曖昧に書くことでトラブルを避ける目的もあるようです。
また、結婚式の招待状などの案内の場合は、作成した日を「吉日」と表記することで、開催日を強調し、開催日と作成日の間違いを防ぐ目的もあります。
先ほどお歳暮の送付状には吉日とすると説明しましたが、お歳暮のお礼状につきましては、相手にお礼を伝えるための手紙ですから「吉日」と曖昧な日付にするのは失礼なので、避けたほうがいいでしょう。
「令和5年8月1日」という風に元号と月日を書くのが正式とされています。
また、「8月1日」という書き方でもマナー違反ではありません。
また、暑中見舞いや寒中見舞いは慶事ではないので「吉日」とは書きません。
しかし、ビジネスシーンでは「吉日」は使う場面がほとんどありません。
納品書や注文書などに「3月吉日」と書いてしまうと、日にちが特定されず、トラブルになりかねません。
「良き日に納品します」とか「縁起の良い日に契約しました」という気持ちがあったとしても、ビジネスでは正確な日にちを書きましょう。
ビジネスシーンで「吉日」と使うのは、祝賀パーティ、創立記念日、親睦会、謝恩会などの通知や案内状です。
「吉日」がどういう日なのか、わかりましたね。
カレンダーなどに書かれている吉日はもちろん縁起の良い日なのですが「思い立ったが吉日」ということわざもあります。
これは「なにかを始めようと決意したらその日が吉日だから、すぐに取り掛かると良い」という意味があります。
なにかを始めるときは深く考えず、一歩を踏み出すことが大事なのですね。
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