日本では、季節の移り変わりをいろいろな呼び方で表現しています。
一年間を24等分した「二十四節気(にじゅうしせっき)」では「春分(しゅんぶん)」や「立冬(りっとう)」と表現し、季節の節目に行われる「五節句(ごせっく)」には、「桃の節句」や「端午(たんご)の節句」などがあります。
それ以外に「雑節(ざっせつ)」がというものがあります。
今回は雑節とはどういうものなのか調べてみました。
2021年の雑節の日付一覧も載せておきますね。
Contents/目次
雑節の意味と読み方
雑節の読み方は「ざっせつ」です。雑節とは、二十四節気、五節句のほかに季節の移り変わりをより適確につかむために設けられた特別な暦日(れきじつ・こよみで定められた日)です。
二十四節気は中国から伝わってきましたが、農業に従事する人は二十四節気だけでは十分に季節の変化を読み取れないので二十四節気を補助するために日本独自で考えられたのが雑節です。
一般的に雑節は以下のものになります。
節分
読み方は「せつぶん」です。「季節を分ける」という意味があり、本来は春夏秋冬すべてに節分がありましたが、現在は春の節分だけを指しています。
毎年2月3日ごろ
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彼岸
読み方は「ひがん」です。
先祖の供養や墓参りを行う習慣があり、この日を含めて7日間が「彼岸の期間」になります。
毎年3月20日ごろ、9月23日ごろ
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社日
読み方は「しゃにち」です。生まれた土地の産土神(うぶすながみ・その人が生まれた土地の守護神)を参拝する習慣があり、一年に2回あり、春分・秋分に最も近い戊(つちのえ)の日です。
日付:3月中旬ごろ、9月下旬ごろ
八十八夜
読み方は「はちじゅうはちや」です。
一番茶を摘む季節で、立春(りっしゅん・2月4日ごろ)から88日目にあたります。
毎年5月1日ごろ
入梅
読み方は「にゅうばい」です。
暦の上での梅雨入りです。
毎年6月11日ごろ
半夏生
読み方は「はんげしょう」です。
梅雨の終わりごろのことで、半夏(はんげ)という毒草が生えると考えられていました。
毎年7月2日ごろ
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土用
読み方は「どよう」です。
この日から、立春(りっしゅん)、立夏(りっか)、立秋(りっしゅう)、立冬(りっとう)までの約18日間のこと。
毎年1月17日ごろ、4月17日ごろ、7月20日ごろ、10月20日ごろ
リンク:土用の丑の日2021年はいつ?意味と由来とは?鰻(うなぎ)を食べるのはなぜ?
二百十日(にひゃくとおか)
読み方は「にひゃくとおか」です。嵐が襲来する時期として恐れられており、立春から210日目にあたります。
毎年9月1日ごろ
リンク:「二百十日」「二百二十日」の読み方と意味とは?2021年はいつ?
二百二十日(にひゃくはつか)
読み方は「にひゃくはつか」です。二百十日と同じく、嵐が襲来する時期として恐れられており、立春から220日目にあたります。
毎年9月11日ごろ
リンク:「二百十日」「二百二十日」の読み方と意味とは?2021年はいつ?
2021年 雑節の日付一覧
2021年の雑節の日付は以下のとおりです。
雑説 | 日付 |
節分 | 2月2日(火) |
彼岸 | 春のお彼岸 3月17日(水)~3月23日(火) 秋のお彼岸 9月20日(月)~9月26日(土) |
社日 | 3月21日(日)、9月27日(月) |
八十八夜 | 5月1日(土) |
入梅 | 6月11日(金) |
半夏生 | 7月2日(金) |
土用 | 冬の土用 1月17日(日)~2月2日(火) 春の土用 4月17日(土)~5月4日(火) 夏の土用 7月19日(月)~8月6日(金) 秋の土用 10月20日(水)~11月6日(土) |
二百十日 | 8月31日(火) |
二百二十日 | 9月10日(金) |
日本には独自の季節を表す言葉があることがわかりましたね。
土用は、夏に「土用の丑の日にウナギを食べる」という習慣があるので、夏に訪れるものだと思っていましたが、春夏秋冬それぞれにあるのです。
雑節一覧に書いた日から18日間を「土用」というので、その間に「丑の日」があります。ですから「土用の丑の日」は一年間に何度かあるのですが・・・どうしても夏に注目してしまいますね。
ちなみに、ウナギを食べる日と言われている夏の土用の丑の日は、7月28日(水)です。
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