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行事食の意味と由来とは?春夏秋冬一年間の行事食と旬の食材一覧

      2018/09/12


 

1月のお正月、2月の節分、3月のお雛祭り・・・12月のクリスマスまで、毎月いろいろな行事があります。

その行事に欠かせないお料理や食べ物のことを「行事食」といいます。

そこで今回は、行事食について調べてみました!

春夏秋冬、一年間の行事食や旬の食材を月ごとに一覧にしてまとめましたので、今後の参考にしてみてくださいね。

 

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行事食の意味と由来とは?

「行事食(ぎょうじしょく)」とは、季節ごとの行事や、お祝いの日に食べる特別な料理のことです。

行事食は、旬の食材を取り入れたり、無病息災や子孫繁栄、子どもの健やかな成長など、家族の健康や幸せを願う意味が込められているものが多く、なぜその行事でその食べ物を食べるようになったのかという由来や起源などは、行事によってさまざまです。

 

行事食と旬の食材一覧

1月の行事食と旬の食材

2月の行事食と旬の食材

3月の行事食と旬の食材

4月の行事食と旬の食材

5月の行事食と旬の食材

6月の行事食と旬の食材

7月の行事食と旬の食材

8月の行事食と旬の食材

9月の行事食と旬の食材

10月の行事食と旬の食材

11月の行事食と旬の食材

12月の行事食と旬の食材


1月の行事食と旬の食材


 

1月の行事食

■1月1日

行事:お正月 

行事食:おせち料理

おせち料理は、年の初めを祝うものです。

黒豆や数の子、伊達巻、海老、田作りなど、縁起が良いもの、五穀豊穣や長寿を願うものなどが多くお重に詰められます。

 

■1月7日

行事:人日(じんじつ)の節句 

行事食:七草粥

七草粥を食べて一年の豊作と、無病息災を願います。

七草粥の風習は中国から伝わってきました。

中国では、1月7日に邪気を払って1年の無病息災を願うために、7種類の野菜が入った吸い物などを食べる習慣がありました。

一方、日本では年の初めに若菜を摘んで、新しい生命力をいただく「若菜摘み」という習慣がありました。

そして平安時代に、中国の吸い物を食べる習慣が日本に伝わったとき、若菜摘みの習慣が相まって、1月7日に七つの若葉を入れたお粥を食べる「七草粥」になったと言われています。

 

■1月11日(関東)、1月15日または1月20日(関西)

行事:鏡開き(かがみびらき) 

行事食:鏡餅

お正月に年神様(毎年お正月、各家にやってくる豊作や幸せをもたらす神様)にお供えする鏡餅を、松の内(門松などのお正月飾りを飾っておく期間のこと)が過ぎたらお雑煮やお汁粉などにして、無病息災を願って食べます。

鏡開きは江戸時代の初期に武家の間で広がっていき、年神様にお供えしたお餅を包丁などの刃物で切るのは切腹を連想するので縁起が悪いとされ、手や木槌などで割ることにしました。

ですが「割る」という表現も縁起が悪いということで、縁起の良い末広がりを意味する「開く」という表現にし「鏡開き」と言われるようになりました。


■1月15日

行事:小正月(こしょうがつ) 

行事食:小豆粥(あずきがゆ)

小豆粥は、うるち米に小豆を混ぜて炊いて、お餅を入れたものです。

小豆の朱色には邪気を祓う力があると言われており、小豆粥を食べることで一年間の無病息災を願います。

また、小豆粥の炊き上がりによってその年の吉凶を占う神事があったことも、小正月に小豆粥を食べるようになった理由のようです。

 

1月第2月曜日

行事:成人の日 

行事食:赤飯など

赤飯に使う小豆の朱色には邪気を祓う力があり、成人をお祝いする席で振舞われます。

 

1月20日

行事:二十日正月(はつかしょうがつ) 

行事食:地域により異なる

西日本では、麦飯にとろろをかけて食べることが多く「麦正月」とも呼ばれています。

麦は米に次ぐ重要な主食となるので、米以外の作物の豊穣を祈願する意味合いもあったといわれています。

関西では、正月に食べたぶりの骨を酒かすの中に二十日間入れ、ゴボウ、大根、昆布などと一緒に煮て食べます。

 

1月の旬の食材

・ブロッコリー

・カリフラワー

・水菜

・春菊

・レンコン

・ほうれん草

・大根

・ワカサギ

・アンコウ

・カニ

・タコ

・イカ

・エビ など

 

2月の行事食と旬の食材

2月の行事食

■2月3日ごろ

行事:節分

行事食:福豆、恵方巻き

 

●福豆

節分では豆まきを行いますが、鬼や魔物を追い払うために使うのは豆(大豆)で、古来より日本では穀物には、「邪気を払う力がある」とされています。

また、豆(まめ)=魔目(まめ・鬼の目という意味)や、豆(まめ)=魔滅(まめ・魔物を滅するという意味)の語呂合わせもあり、豆を鬼にぶつけることで邪気を払い、無病息災を願うようになったといわれています。

豆まきの豆は、必ず炒ってから使います。

もしも生の豆を使って拾うのを忘れていたら、そこから芽が出てくるかもしれません。

まいた豆から芽が出てくるのは縁起が悪いといわれており、災難がふりかかるともいわれ、豆まきの豆は必ず炒るようになったそうです。

また「豆を炒る」=「魔目を射る」に通じるともいわれています。

豆まきのために炒った豆は「福豆」とも呼ばれ、豆まきのあとで「福豆」を食べることで体に福を取り込み、一年間健康に過ごせるといわれています。

 

●恵方巻き

恵方巻きの起源は諸説あり、江戸時代から明治時代にかけて、大阪の花街(芸妓や遊女がいる場所)で商人が芸遊びをしながら商売繁盛を願って食べたのが始まりという説がよく知られているようです。

そのころは「恵方巻き」という名前ではなく「太巻き寿司」や「丸かぶり寿司」と呼ばれていました。

関西地方の一部で続いていた習慣ですが、平成10年(1998年)に、大手コンビニエンスストアが全国販売する際に「丸かぶり寿司 恵方巻き」という名前で販売したことで「恵方巻き」という名前、習慣が日本各地へ広まったと言われています。

恵方巻きの「恵方」とは、その年の福を司る神様、歳徳神(としとくじん)のいる方角のことをいい、恵方を向いて食べることで無病息災や商売繁盛を願います。

 

■2月8日

行事:事八日(ことようか)(針供養)

行事食:お事汁(おことじる)

事八日は、12月8日と2月8日の年2回あり、12月8日を「事始め」、2月8日を「事納め」という場合と、その逆で2月8日を「事始め」、12月8日を「事納め」という場合があります。

これは、始める「事」が新年に年神様(としがみさま・毎年お正月に各家にやってくる豊作や幸せをもたらす神様)を迎える「事」なのか、春になって農作業を始める「事」なのかの違いです。

新年に「年神様」を迎えるための準備を始める場合、12月8日が「事始め」で、お正月が終わり後片付けもすべて終わらせるのが2月8日の「事納め」です。

逆にお正月が終わり、人々が日常生活に戻り、農作業を始める場合、2月8日が「事始め」で、一年の農作業を終わらせるのが12月8日の「事納め」です。

事八日の行事は、2月8日と12月8日の両日か、どちらか一方で行われます。

地域によって具はさまざまですが、一般的に大根、人参、小豆、こんにゃく、ごぼう、里芋、6種類の野菜を入れたみそ汁を「お事汁」といい、無病息災を願います。

別名「六質汁(むしつじる)」といいます。


■2月最初の午の日

行事:初午(はつうま) 

行事食:いなり寿司

初午(2月最初の午の日)は、711年に五穀をつかさどる農業神の宇迦之御魂(うかのみたま)が、伊奈利山(いなりやま・京都市東山連峰)へ降臨された日といわれています。

宇迦之御魂を祀る伏見稲荷大社では、この日に「初午祭(はつうまさい)」が行われ、「初午詣(はつうまもうで)」をすると、家内安全や商売繁盛の御利益があるといわれています。

伏見稲荷大社は稲荷神社の総本社です。そして稲荷神社は稲荷神(いなりしん・いなりのかみ、五穀豊穣の神)を祀る神社で、稲荷神の使いとして狐が祀られています。

狐の好物が油揚げとされていることから、油揚げを使った料理を「稲荷」と呼ぶようになり、初午の日には油揚げの中に酢飯を入れた「いなり寿司」をに食べるようになったのだそうです。

また、宇迦之御魂(うかのみたま)が五穀をつかさどる神なので、米俵のように見える稲荷寿司をお供えするともいわれています。

 

2月の旬の食材

・春菊

・カブ

・小松菜

・ブロッコリー

・カリフラワー

・大根

・はっさく

・カニ

・タコ

・ホタテ貝

・アンコウ など

 

3月の行事食と旬の食材


 

3月の行事食

■3月3日

行事:上巳(じょうし)の節句 ひな祭り・桃の節句 

行事食:はまぐりのお吸い物、ちらし寿司、菱餅、ひなあられなど


●はまぐり

はまぐりの貝殻は対になっている貝殻でなければぴったりと合わないことから、仲の良い夫婦を表し、一生一人の人と添い遂げられるようにと願いが込められています。

 

●ちらし寿司

ちらし寿司はひな祭りだけではなくおめでたい時に作られる料理です。

 

●菱餅

菱餅は上からピンク、白、緑の三色で、ピンクは「魔除けと桃の花」、白は「清浄、純潔」、緑は「健康」を意味しています。

また、「雪(白)の下に新芽(緑)が芽吹き、雪(白)の上に桃の花(ピンク)が咲いている」というように春を表現しており、「雪が解け、大地に新芽が芽吹き、桃の花が咲くように健やかに育ってほしい」という願いが込められているともいわれています。

菱餅が菱形になったのは、心臓をかたどったものであるという説、大地を表しているという説、宮中で正月に食べられる菱葩餅(ひしはなびらもち)が起源という説、繁殖力の高い菱の実をイメージしているという説など諸説あります。

 

●ひなあられ

ひなあられは、子どもたちの遊びが由来になっています。

子どもたちがひな人形を外へ持ち出して、ひな人形にいろいろな所を見せてあげる「ひなの国見せ」という風習がありました。

このとき、外で食べられるものとして持ち歩いたのが「ひなあられ」といわれ、江戸時代に登場したそうです。

ひなあられが三色なのは、外で食べるために菱餅を砕いて作ったためと言われています。

また、ひな人形にお供えするご馳走という説もあるようです。

色にはそれぞれ意味があり、菱餅と同様ピンクは「魔除けと桃の花」、白は「清浄、純潔」、緑は「健康」を意味しています。

また、ひなあられにピンク、白、緑の他に黄色が加わった場合は、四季を表しているそうです。

春→緑

夏→赤

黄→秋

白→冬

この場合は、一年を通じて幸せを祈っているという意味があるそうです。

ひなあられを食べることで自然のエネルギーを体内に取り込むことができ、一年間健康に過ごせるといわれています。

 

■3月16日

行事:十六団子の日(じゅうろくだんごのひ・じゅうろうだんごのひ) 

行事食:十六団子

日本では古来から、山には神様が住んでいると考えられており、3月16日には農耕の神様が山から田に降りてきて、11月16日(10月16日の地域もあります)に田から山へ戻っていくといわれています。

この3月16日と11月16日に杵と臼を使って餅つきをし、餅をつく音で、農耕の神様に山と田を行き来する日であることを知らせていたそうです。

そして、できた餅を小さく丸め、16個の団子を作りお供えしました。この団子のことを「十六団子」といいます。

 

なぜ16個の団子をお供えするのかというと、以下のような出来事が由来しているようです。

平安時代(794年~1192年ごろ)の中期、仁明天皇(にんみょうてんのう)の時代に疫病が蔓延してしまったことから、天皇は元号を「承和(じょうわ・しょうわ)」から「嘉祥(かしょう・かじょう)」へと改めました。

そして、嘉祥と改めた年(848年)の6月16日に、厄除け・健康招福を願い16個の菓子や餅を神前に供えた「嘉祥の儀式」が行われました。

その後、毎年6月16日に菓子を食べる「嘉祥の日」という習慣ができ、江戸時代(1603年~1868年)まで続きました。

この「嘉祥の日」の日付にちなみ、3月16日と11月16日に16個の団子を供えるようになったのが十六団子の由来だそうです。

 

■3月20日ごろ

行事:春のお彼岸 

行事食:ぼたもち

もち米をあんこで包んで作るぼたもちは、春に咲く牡丹の花に見立てています。

あんこの原料である小豆の朱色には邪気を祓う力があるといわれています。

ぼたもちは、秋のお彼岸の「おはぎ」と同じものです。

 

3月の旬の食材

・小松菜

・春菊

・カブ

・からし菜

・レタス

・はっさく

・コハダ

・ハマグリ

・サザエ

・ニシン

・サヨリ など


4月の行事食と旬の食材


 

4月の行事食

■3月下旬~4月

行事:お花見 

行事食:お花見団子、お花見弁当

三色のお花見団子はそれぞれ意味があります。

赤=春の桜の花

白=冬の雪

緑=夏を予感させるよもぎ

お花見弁当は春の食材を使った料理を詰め、桜の花をみながら楽しみます。

 

■4月8日

行事:花祭り 

行事食:甘茶

花祭りは、仏教の祖であるお釈迦様の誕生日で、お釈迦様の像に甘茶をかけます。

これは、お釈迦さまが生まれたときに、天に9頭の龍が現れ、甘い水を吐き、その水を使って産湯(うぶゆ・生まれて初めて浸かるお湯)にしたという伝説が由来です。

甘茶は、アジサイ科のヤマアジサイの変種「小甘茶(こあまちゃ)」から作られます。

そのままでは苦いだけの葉っぱですが、手間暇をかけ発酵させることで砂糖の数百倍もの甘味のある甘茶に変化します。

花祭りは赤ちゃんの健康を願うお祭りでもあり、甘茶で赤ちゃんの頭をこすると元気で丈夫な子供に育つといわれています。

また、甘茶を飲むことで無病息災に過ごせるといわれています。

 

4月の旬の食材

・竹の子

・じゃがいも

・ゼンマイ

・ワラビ

・うど

・さやえんどう

・いちご

・夏ミカン

・鯛

・ニシン

・メバル

・タチウオ

・サバ など

 

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5月の行事食と旬の食材


 

5月の行事食

■5月5日

行事:子どもの日(端午の節句) 

行事食:柏餅、ちまき

 

●柏餅

柏餅に使われる柏の木は、古くから神が宿る木といわれており、新芽が出で育つまで古い葉が落ちないことから「子どもが成長するまで父母は亡くならない」という意味があり、「跡継ぎが絶えない」「子孫繁栄」を象徴し、端午の節句の縁起の良い食べ物となりました。

 

●ちまき

ちまきは、中国の故事が由来とされています。

国王の側近として仕えていた屈原(くつげん・中国の詩人、紀元前343年~278年ごろ)はその正義感と国を想う強さで人々から大変慕われていましたが、が陰謀によって国を追われ、5月5日に川に身を投げてしまいます。

屈原の死を悲しんだ人々が5月5日に竹筒に米を入れ、それを川に投げ入れて弔いましたが、屈原の手元に届く前に蛟龍(こうりゅう)という龍に取られてしまいました。

そこで龍が苦手にしている楝樹(れんじゅ)という葉でもち米を包み、邪気を払う五色(赤・青・黄・白・黒)の糸で縛ってから川へ流すようにしたところ、無事に屈原の手元に届くようになったそうです。

それから中国では5月5日にちまきを作って災いを除ける風習ができ、端午の節句とともに日本に伝わりました。

ちまきに結んだ五色の糸は、子どもが無事に育つようにとの魔除けの意味がこめられており、鯉のぼりの吹き流しの色に反映されています。

 

5月の旬の食材

・キャベツ

・アスパラガス

・竹の子

・ニラ

・フキ

・いちご

・夏ミカン

・鯛

・ハモ

・タチウオ

・イサキ

・カツオ

・カワハギ

・タコ

・キス など

 

6月の行事食と旬の食材


 

6月の行事食

■旧暦6月1日

行事:氷の朔日(こおりのついたち)

行事食:あられ、氷餅、煎り豆

氷の朔日は、旧暦の6月1日のことで、氷室(ひむろ)を開く日でもあります。

氷室とは、冬の間に雪や氷を保存しておく場所のことで、日本書紀にも登場するほど昔からあったようです。

氷の朔日には、古く宮中では氷室に保存した氷を食べる「氷室の節会(ひむろのせちえ)」という行事がありました。

氷室から出した貴重な氷を食べられるのは身分の高い人たちに限られるため、庶民たちは氷のかわりに氷餅(こおりもち)やあられ、煎り豆のような歯ごたえのある食べ物を食べたそうです。

歯ごたえのあるものを食べ、歯が丈夫になり健康に過ごすことができるようにと願います。

 

■6月11日ごろ

行事:入梅(にゅうばい) 

行事食:イワシ

入梅の時期に獲れるイワシを「入梅イワシ」といいます。

この時期のイワシは産卵前で最も脂がのっており、1年の中で一番美味しいといわれています。

 

■6月30日

行事:夏越の大祓(なごしのおおはらえ) 

行事食:水無月(みなづき)

大祓は、人が知らず知らずのうちに犯した諸々の罪や過ちや、心身の穢れを祓い清めるもので、「夏越大祓(なごしのおおはらえ)」と「年越大祓(としこしおおはらえ)」があります。

夏越大祓は毎年6月30日に、年越大祓は毎年12月31日に行われます。

京都では6月30日に「水無月」という和菓子を食べる習慣があります。

水無月は、白い外郎(ういろう)に小豆を乗せた三角形の和菓子で、小豆の朱色には邪気を祓う力があるといわれており、三角形は暑気払いの氷を表現しているそうです。

 

6月の旬の食材

・じゃがいも

・たまねぎ

・ししとう

・青じそ

・ソラマメ

・梅

・ビワ

・さくらんぼ

・グミ

・アナゴ

・鮎

・ハモ

・ハマチ

・アイナメ など


7月の行事食と旬の食材


 

7月の行事食

■7月2日ごろ

行事:半夏生(はんげしょう) 

行事食:地域によって異なる

半夏生は梅雨明け間近・梅雨明けすぐの頃を指しています。

米を作る農家にとって大切な節目の日とされ、半夏生を過ぎて田植えをすると、秋の収穫が減るといわれ、地域によっては収穫が半減するとまでいわれており、半夏生までに田植えを終わらせるのだそうです。

半夏生は、梅雨の終わり頃に当たります。

梅雨の終わり頃には大雨が降ることが多く、田植えをして間もない場合はまだ苗が根付いておらず、大雨で流されてしまうため、半夏生までには田植えを終わらせるという言い伝えができたようです。

 

半夏生の日には、主に関西地方では、「稲の根が、タコの足のように地面にしっかり張るように」という願いを込めてタコを食べます。

福井県の一部では、厳しい夏が来る前に体力をつけるためにサバを食べます。

香川県の一部では、麦の刈り入れが終わる時期でもあるため、収穫した麦でうどんを打ち、作業を手伝ってくれた人に振舞うそうです。

他に、長野県では芋汁、奈良県では餅を食べる地域もあるそうです

 

■7月7日

行事:七夕 

行事食:そうめん

七夕は、もともとは中国の星祭です。

古代中国で、7月7日に亡くなった子どもの祟りによって病気が流行ったため、子どもの好物だった「索餅(さくべい)」を供え、祟りを収めました。

索餅はそうめんの原型とされる麺料理で、そうめんを食べて無病息災を願います。

 

■7月13日~7月16日 (関東の一部地域)

行事:お盆 

行事食:精進料理、白玉団子、そうめんなど

お盆は、ご先祖の霊を供養するための行事なので、肉類は避けます。

野菜や豆腐、穀類を使った精進料理をいただき、ご先祖へのお供えとして白玉団子を作ります。

そうめんが細くて長いことから「幸せが細く長く続く」という意味をこめ、そうめんを食べる地域もあります。

 

■7月20日~8月6日ごろの丑の日

行事:土用の丑の日 

行事食:うなぎ、土用しじみ、土用卵、土用餅など

ウナギを食べるようになったのには、諸説あるようですが有力な説は、平賀源内(ひらがげんない・発明家、蘭学者1728年~1780年)が考えたという話です。

江戸時代に、ウナギが売れなくて困っていたウナギ屋が平賀源内に相談したところ「丑の日にちなんで『う』から始まる食べ物を食べると夏負けしない」という風習があったことから、「本日丑の日という張り紙を店に貼りなさい」とアドバイスをし、その張り紙の効果でウナギ屋は大繁盛になったそうです。

また、土用しじみや土用卵は栄養豊富なので夏バテをしないように、土用餅の小豆は邪気を払い無病息災で過ごせるといわれています。

土用の丑の日が2度ある場合、2度目は「二の丑」といいます。

 

7月の旬の食材と旬の食材

・きゅうり

・トマト

・ピーマン

・かぼちゃ

・枝豆

・モロヘイヤ

・とうもろこし

・ナス

・ししとう

・桃

・さくらんぼ

・スイカ

・タチウオ

・イワナ

・スズキ

・ハモ

・鮎 など

 

8月の行事食と旬の食材


 

8月の行事食

■7月20日~8月6日ごろの丑の日

行事:土用の丑の日(二の丑) 

行事食:うなぎ、土用しじみ、土用卵、土用餅など

年によって異なりますが、土用の丑の日が2度ある場合があり、2度目は「二の丑」といいます。行事食は7月の土用丑の日と同じです。

丑の日は12日に一度巡ってきますので、二の丑がある場合、その多くは8月になります。

 

■8月13日~8月16日

行事:お盆(月遅れ) 

行事食:精進料理、白玉団子、そうめんなど

お盆は、ご先祖の霊を供養するための行事なので、肉類は避けます。

野菜や豆腐、穀類を使った精進料理をいただき、ご先祖へのお供えとして白玉団子を作ります。

そうめんが細くて長いことから「幸せが細く長く続く」という意味をこめ、そうめんを食べる地域もあります。

 

8月の旬の食材

・きゅうり

・トマト

・ピーマン

・かぼちゃ

・枝豆

・オクラ

・とうもろこし

・ナス

・ししとう

・スイカ

・梨

・ぶどう

・アナゴ

・ハモ

・アワビ

・イワシ

・クロダイ など

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9月の行事食と旬の食材


 

9月の行事食

■9月9日

行事:重陽(ちょうよう)の節句 

行事食:菊酒、菊の花など

重陽の節句は別名「菊の節句」です。

菊を鑑賞しながら菊酒(菊の花びらを散らした冷酒)を飲むと長寿になるといわれています。

また、おひたしや天ぷらなどに調理した菊の花や、菊の花を模した和菓子などを食べ、不老長寿を願います。

 

■9月中旬~10月中旬ごろの満月の日

行事:十五夜 

行事食:月見団子

十五夜は中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)といい、月が最も美しく見える日です。

月の満ち欠けなどを見て農耕を行っていた農民たちによって収穫への感謝と豊作を祈るお祭りとして広まり、今のお月見の形が作られたといわれています。

収穫したお米で作った月見団子を供え、月の神様に五穀豊穣を感謝し、供えたあとは月見団子を食べることで、神様との結びつきが強くなると考えられています。

 

■9月第3月曜日

行事:敬老の日 

行事食:赤飯など

赤飯に使う小豆の朱色には邪気を祓う力があり、長寿をお祝いする席で振舞われます。

 

■9月23日ごろ

行事:秋のお彼岸 

行事食:おはぎ

もち米をあんこで包んで作るおはぎは、秋に咲く萩の花に見立てています。

あんこの原料である小豆の朱色には邪気を祓う力があるといわれています。

おはぎは、春のお彼岸の「ぼたもち」と同じものです。

 

9月の旬の食材

・里芋

・かぼちゃ

・ナス

・しょうが

・梨

・ぶどう

・いちじく

・栗

・梨

・ザクロ

・サンマ

・アジ

・サバ

・イワシ など

 

10月の行事食と旬の食材

10月の行事食

■10月中旬~下旬

行事:十三夜 

行事食:月見団子、栗ご飯、豆など

十三夜は、十五夜に次いで美しい月といわれ、十五夜にお月見をしたら十三夜にも必ずお月見をしていました。

十五夜だけを鑑賞することを「片見月」と呼び、縁起が良くないと言われていたそうです。

十五夜と同じく月見団子を作り、月の神様に五穀豊穣を感謝します。

また、秋の収穫のお祝いでもあるので、秋に採れる栗や豆を使った栗ご飯や、豆ご飯、などを作ります。


■10月31日

行事:ハロウィン 

行事食:かぼちゃ

ハロウィンには、かぼちゃをくり抜いて作った「ジャック・オー・ランタン」を飾りますので、かぼちゃを使った料理が行事食となっています。


10月の旬の食材

・大根

・人参

・白菜

・サツマイモ

・落花生

・きのこ

・里芋

・柿

・栗

・梨

・ぶどう

・りんご

・サバ

・イワシ

・サンマ

・アマダイ

・サワラ など

 

11月の行事食と旬の食材

11月の行事食

■11月1日

行事:神迎えの朔日(かみむかえのついたち)

行事食:赤飯

神無月(かんなづき・10月)に出雲大社へ出かけていた神様が、それぞれの神社へ戻ってくるのをお迎えするために赤飯を炊き、お神酒を一緒にお供えして、神様お迎えします。

 

■11月最初の亥の日

行事:亥の子(いのこ) 

行事食:亥の子餅 主に西日本で行われます

亥の子餅は、イノシシの子ども「ウリボウ」の模様を餅の表面につけたり、ウリボウを模した形を作ったり、餅の表面に小豆をまぶしたり、紅白の餅だったりと、決まった作り方はなく、地域によって様々です。

古くは、亥の子餅を田の神様に供え、その後家族で食べることで無病息災や子孫繁栄を祈り、平安時代には亥の子餅を贈り合う風習もあったそうです。

現在、亥の子餅は菓子店の店頭に並び、お店によって様々な作り方、見た目になっています。

 

■11月15日

行事:七五三 

行事食:千歳飴

千歳飴は、粘り気があり長く伸びることから、長寿の象徴になっています。

昔は子どもの生存率が低かったので、親が子どもに「無事に成長して長生きしてほしい」という願いをかけているといわれています。

千歳飴を入れる袋には、おめでたいといわれる「鶴と亀」や「松竹梅」などの絵柄が描かれ、長寿と健康を願う縁起物となっています。

 

■11月16日

行事:十六団子の日(じゅうろくだんごのひ・じゅうろうだんごのひ) 

行事食:十六団子

3月16日の十六団子の日と対の行事です。

日本では古来から、山には神様が住んでいると考えられており、3月16日には農耕の神様が山から田に降りてきて、11月16日(10月16日の地域もあります)に田から山へ戻っていくといわれています。

この3月16日と11月16日に杵と臼を使って餅つきをし、餅をつく音で、農耕の神様に山と田を行き来する日であることを知らせていたそうです。

そして、できた餅を小さく丸め、16個の団子を作りお供えしました。この団子のことを「十六団子」といいます。

なぜ16個の団子をお供えするのかというと、以下のような出来事が由来しているようです。

平安時代(794年~1192年ごろ)の中期、仁明天皇(にんみょうてんのう)の時代に疫病が蔓延してしまったことから、天皇は元号を「承和(じょうわ・しょうわ)」から「嘉祥(かしょう・かじょう)」へと改めました。

そして、嘉祥と改めた年(848年)の6月16日に、厄除け・健康招福を願い16個の菓子や餅を神前に供えた「嘉祥の儀式」が行われました。

その後、毎年6月16日に菓子を食べる「嘉祥の日」という習慣ができ、江戸時代(1603年~1868年)まで続きました。

この「嘉祥の日」の日付にちなみ、3月16日と11月16日に16個の団子を供えるようになったのが十六団子の由来だそうです。

 

11月の旬の食材

・白菜

・ごぼう

・ほうれん草

・長ネギ

・カブ

・リンゴ

・栗

・みかん

・梨

・柿

・サンマ

・カレイ

・サワラ

・カワハギ

・カマス など

 

12月の行事食と旬の食材

12月の行事食

■旧暦12月1日(乙子は旧暦の12月のこと、朔日は1日のこと)

行事:乙子の朔日(おとこのついたち) 

行事食:小豆餅、小豆団

水神を祭る風習で、「川浸りの朔日(かわびたりのついたち)」「水こぼしの朔日」「川渡の朔日(かわわたりのついたち)」とも呼ばれています。

水神の縁日(えんにち・神仏に由来のある日、神仏の世界とこの世の縁がある日)で、この日に餅を食べると水難を免れるとされ、小豆を食べないで橋を渡ると祟りがあるともいわれ、小豆餅や小豆団子を食べるようになったそうです。

 

■12月8日

行事:事八日(ことようか) 

行事食:お事汁(おことじる)

事八日は、12月8日と2月8日の年2回あり、12月8日を「事始め」、2月8日を「事納め」という場合と、その逆で2月8日を「事始め」、12月8日を「事納め」という場合があります。

これは、始める「事」が新年に年神様(としがみさま・毎年お正月に各家にやってくる豊作や幸せをもたらす神様)を迎える「事」なのか、春になって農作業を始める「事」なのかの違いです。

新年に「年神様」を迎えるための準備を始める場合、12月8日が「事始め」で、お正月が終わり後片付けもすべて終わらせるのが2月8日の「事納め」です。

逆にお正月が終わり、人々が日常生活に戻り、農作業を始める場合、2月8日が「事始め」で、一年の農作業を終わらせるのが12月8日の「事納め」です。

事八日の行事は、2月8日と12月8日の両日か、どちらか一方で行われます。

地域によって具はさまざまですが、大根、人参、小豆、こんにゃく、ごぼう、里芋、6種類の野菜を入れたみそ汁を「お事汁」といい、無病息災を願います。

別名「六質汁(むしつじる)」といいます。

 

■12月22日ごろ

行事:冬至 

行事食:かぼちゃ、「ん」のつく食べもの

冬至には「ん」のつくものを食べる事を「運盛り」といい、「運」が呼び込めるといわれています。

にんじん、だいこん、れんこん、いんげん、ぎんなん、かんてん、きんかん、うどんなど、「ん」のつくものを食縁起担ぎや栄養をつけて寒い冬を乗り切る意味があります。

冬至で食べる食べ物の中で一番有名なものは「かぼちゃ」だと思いますが、こちらも運盛りとして食べられていたものです。

かぼちゃは異名を「南京(なんきん)」といい、「ん」のつく食べ物です。さらに陰(北)から陽(南)へ向かう事も意味している為、縁起もよいとされていました。

かぼちゃの旬は夏ですが、長期保存がきくため、冬に栄養を取るのに最適な食べ物でもあります。

かぼちゃは栄養面でも優れていてビタミンAやカロチンが豊富なので、風邪や中風(脳血管疾患)の予防にも効果的でした。

 

■12月25日

行事:クリスマス 

行事食:チキン、ケーキなど

アメリカでは縁起物である七面鳥を食べますが、日本では七面鳥が手に入りづらいことや、ケンタッキー・フライド・チキンが企業戦略でチキンを売るようになったことなどを理由に、家庭でも鶏のから揚げやローストチキンなどを作るようです。

ほかに、ケーキやグラタン、ツリーサラダ、ミートローフなどホームパーティが盛り上がるような料理が作られているようです。

 

■12月31日

行事:大晦日 

行事食:年越しそば

そばは細く長いので長寿を願ったという説、家族の縁が長く続くように願ったという説、そばはほかの麺類に比べると切れやすいので「一年の厄災を断ち切る」という意味があるという説などがあります。

 

12月の旬の食材

・大根

・白菜

・カブ

・レンコン

・ほうれん草

・山芋

・ネギ

・リンゴ

・柿

・みかん

・レモン

・アンコウ

・ブリ

・タラ

・サワラ

・フグ

・牡蠣 など

 

「行事食」は英語で何ていうの?

行事食は英語で「Events diet」です。

「Events=行事、イベント」「diet=食事、飲食物」です。

 


 

一年間の月ごとの行事食をご紹介しましたが、みなさんはどれくらい召し上がっていましたか?

行事食を作ったり食べたりすることで、その行事がどういうものなのか、それを食べる事でどうなるのかなど、家族で食卓を囲みながら話題にできると素敵だと思いませんか?

今は一年中食べる事ができる食材が多いですが、旬の食材は旬ではない時に比べると美味しくて栄養価が高いと言われています。

行事食がない日でも、旬の食材を食べて、健康に毎日を過ごしたいですね!

 

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